暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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<   2006年 09月 ( 6 )   > この月の画像一覧

b0046687_155926100.jpg今年のオスカー発表前日までは、最も注目の高い作品であったにも係わらず、蓋を開けて、主要部門は監督賞と脚色賞のみの受賞となった途端、一気に扱いが小さくなった可愛そうな作品である。日本公開もその前後という良い時期であったのに、然程、脚光を浴びなかった。そういえば、筆者もレビューを書いていなかったので、新作DVD発売の機に少し触れておこうと思った(今年はこのパターンが多い)。

残念ながらこの作品は所謂「ゲイ」という部分が公開前はやたらとクローズアップされたが、筆者にはそんなことは殆ど感じなかった。昨年の「バッド・エデュケーション」なんかの方がずっと艶かしい。この作品は60年代だが、今やこの地球上には65億の人間がいるのだから、男同士の友情表現のひとつとしてこんな関係になるのは、別に不自然なことではないと思うし、筆者はこういう表現は出来ないが(出来るか出来ないかは、実は分らない・・・経験がないのと、しようと思ったことかないだけだ)別にあってもよいのではないか。つまり、人間の関係というのは「ひとり」では築けないわけで、たまたまそういう相手とめぐり合ったこと(男女間の恋愛だってそうだ)が運命なのである。

以前にもこのブログで書いたことかあるが、映像として「美しい物」がよりよいと考えているので、主観的には(決して偏見でなく)、男同士より、女同士の方が絵的にも美しいし、男同士に「美しさ」は感じられない。この作品も同じで、男同士のラブシーンなんていうのは見るに耐えないのは事実、しかし、ストーリー的に必然性を感じられたのは、やはり「友情」の発展形だからかもしれない。しかも最初は「羊」守という環境で生まれるというところも(ご存知の様に羊はそういう対象で良く使われる)何と無くユーモアがあり、(決して本気でなくあくまでもジョークで・・・)自分だったら羊を選ぶなんて(「羊を食おう」なんと台詞もあったし・・・)同軸で観ることをしてしまった鑑賞者が結構いるんじゃないかと思ったのは、筆者だけではないはずだ。

それに、この物語はもっと人間の核心をついているテーマが根底にある。そのキーワードは、やはりアメリカという国が建国以来、ずっとずっと蔑ろにしてきた「差別問題」であろう。ある意味で「クラッシュ」なんかと同軸で描けるのは、人間というのは、何時どんなときでも自分以外の「他」を差別してしまうという戒めであり、この作品にはそういう日常のレアーケースが沢山出てくる。雇用者と労働者の関係、親子の関係、貧富の関係、男女の関係。勿論そのすべてに「差別」があってはならないが、アメリカは長いこと、その問題をずっと「人種問題」に代表させ、同時に他の差別を封印してきた。この問題こそが、今後、この国が本当に問題解決に取り組み、同時に背負うものの大きい課題である。奇しくも、こういう作品のオンパレードになった第78回オスカーだったのである。

映像は大変良かった。最初の雲からして少しいやらしさを感じた(公開の時も同じことを思った)のが、その後すぐに払拭されてしまう映像の数々だった。俳優の演技に関してはそれぞれが、何とも評価の難しい役どころだったが、アン・ハサウェイが新境地に挑んだことは評価できる。但し、次回作は「プラダを着た悪魔」なのであるが。


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by turtoone | 2006-09-30 16:03 | 映画(は行)

イルマーレ

b0046687_15122011.jpg
2001年に韓国で制作された「イルマーレ(海辺の家)」を、舞台をシカゴの湖畔(The Lake House)に移してリメークされたハリウッド作品である。筆者は殆ど韓国映画に見ないに等しいのでこのオリジナル作品も「僕の彼女を紹介します」のチョン・ジヒョンが出演していること以外は全く知らなかった。だからオリジナルとの比較は出来ないが、この作品だけを観ると細かいことは別にして、ラブストーリーとしては大変良く出来上がっていると思う。

ファンタジー色の強いロマンス。韓国作品は、「すれ違い」の美学が多い気がするから、現実を直視しようということが根底に流れるアメリカの作品作りと、一体どういう部分に共通項があるのかは、鑑賞前から大変興味があった。だから、この作品にある二人の「時間差」というのは大変微妙な長さであり、もしかしたら敢えてこの作品をリメークした一番の理由は、この「2年」という発想に対してだったのではと思ってしまう。しかし、それ以外の主題の部分は、如何にも「アメリカらしい」。キアヌもサンドラも「新しい環境」そして「何かからの自立」を求めていた。この手のアメリカのファンタジーというと、「答えは自分の心の中にある」という部分が強く、同時にアメリカはそういう内容が好きだ。この作品も、相手の存在を確定できる物は無い。特に、サンドラの立場からすればそれは明確である。時が進行するに連れて、相手の正体に対して深まりを持てる位置に居るキアヌの立場と、キアヌがそれを深めれば深めるほど、自己の存在(異次元で自分が認知されているということについて)が実社会で薄れてしまう危険のあるサンドラは両極端にある。この辺りも男女(逆だったら成り立たないだろうと思う)の「さが」の違いを良く考えた構成であった。

兎角、キアヌとサンドラの「スピード」以来の12年振りの共演(「スピード2」で実現しなかっただけに・・・)ということに話題が向き勝ちであるが、サンドラ的に言うと、どうしても「あなたが寝ている間に」の運命的なストーリーとダブってしまう。そんな「運命」というキーワードで括れば、キアヌ的には「マトリックス」なんだろうと思う。マトリックスは「電話回線」がコンピュータ世界との繋ぎであった。サンドラに電話が係らないという辺りでこの物語の結末(というか、余程捻って考えない限り、殆どの鑑賞者の方々には殆ど前半で、結末へのネタバレしてしまうが・・・。このレビューもネタバレ隠しで書いているのに、そろそろ限界である)が分るのが、キアヌ的には可笑しかったし、同時に、又、湖畔の家のメールボックスのシーンは「ザ・インターネット」のサンドラの電子メールやりとりと被るところも可笑しかった。しかし、ラストは「キアヌ」だから絵になるという物で、あれがキアヌでなく、筆者だったら相手も逃げるのではと思う。

しかし、最後まで理解できなかったのが、オスの名前を持ったメス犬「ジャック」(ジャクリーンではないのだよね)の存在なのであった。この物語の唯一鍵を握って(咥えて?)いるのは、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」のアインシュタイン同様、時空間の旅をしたこの犬以外にいないのではと・・・?


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by turtoone | 2006-09-24 15:30 | 映画(あ行)
b0046687_057130.jpg冒頭からいきなりであるが、この作品には映画の良い要素がすべて組み込まれている。映画制作に王道は無いが、やはり良い作品には必ずそれが良いと評価される要素というのが含まれている。「レインマン」はその要素を含み、更にそれが全面に出ている作品であると言えよう。

まず人物構成及び、作品背景である。主人公は若くして人生の成功者。しかし資産家の両親とは小さい頃から断絶。理由は母と死別で父と折り合わずという理由。そんな愛に恵まれない主人公の幼少期の唯一の友人はレインマンという空想上の「座敷わらし」で、大人になった今では二度と出会えない。婚約者との週末旅行の途中に突然、父が他界し、相続になって初めて現れた「本当の兄」。そして、事業の危機を知りながらも、その兄を連れてのロードムービーになるという物語の展開は、映画作品という限られた枠の中に、「面白い」という要素を全て組み込んだ内容である。

この作品はしかし一方で、淡々と流れ語られていく様に感じるが、それには幾つかの理由がある。まず、前述された要素が詰め込まれているものの、この物語は「兄弟」の話である。ここに至るまでに全く違う人生を歩んできたものの「兄弟」という絆は特別だ。歳が可也離れていることと、兄が自閉症を患っていることがあるが、お互いにそれを受け入れていく。特に、純真な兄が、強引な弟を徐々に受け入れていく過程は、余計に「淡々と」という部分を強調している。

そして、設定が全て揃った時点で、ある程度の「結末」も見えてくる(というか、こういう作品はわざと結末を見せてしまうきらいがある)のであるが、だけど又、その結末に持っていく過程に期待が持て、台詞のひとつひとつを大事に鑑賞できる展開になるのである。「レインマン」という作品に惹かれるのはそういう処で、前半、中盤、後半と「淡々と」流れていくなかでも、それぞれの盛り上がりがしっかりしていて、撮影前からプロットが如何にしっかり出来ていたかが分る作品である。特にラスベガスのシーンは、前半でラストが殆ど予想されていてもこういう「派手な」展開になるのは全く予想していなかったので(特に、この作品は公開時に予告編も全く見ていなかったので余計に・・・)結末への過程の展開に期待していた筆者に見事に応えてくれた。結果的に、この場面が、物語上でも色々な意味で兄弟二人を救うきっかけになる大事なシーンなだけに、ここまでの引っ張りと盛り上がりには脱帽である。

兄弟役二人の演技という部分も大きな要素である。この作品で、「クレイマー・クレイマー」に続き、2度目のオスカーの主演男優賞に輝いた。話が少し外れるが、この作品も、「クレイマー~」も何れも、オスカー3冠(作品、監督、主演男優)を受賞していることから、余計にダスティン・ホフマンの「オスカー・ホルダー」という印象は強い。弟役はトム・クルーズである。このブログでも彼の演技に関しては夫々の作品で色々述べてきたが、その原点はこの表題作にあると筆者は思う。前述した兄弟がお互いを受け入れていく中で、兄役のダスティンが静かに受け入れていくのに比べ、トムは動の演技で対抗している。この対比の演出も見事であるが、応えられる演技力も、その後のトムの大成功を彷彿させる。これは勝手な予測だが、ダスティンは、ひとつひとつの目の動き、台詞回しだけでなく口の動き、指先まで見事であるから、共演したトムはこの演技の殆どを盗んだに違いない。後は自分のものに出来るかどうかである。

タイトルから始まり、エンドロールの趣味の良さに至るまで、全編を通して実に良く考えられて作られた作品である。公開は1988年、イラン・イラク戦争が終戦し、ソ連はアフガニスタンから撤退、8年ぶりに東西諸国が揃ったソウル五輪が開催され、世界は和平を取り戻しつつある予感のする時代であったが、一方で世界的な経済好況がその後の国や人を惑わす前兆にあったことを一部の経済学者を除いては誰も気づいていなかった。この作品でも、結末に近い部分で、弟が「金でなく肉親」という趣旨の台詞を吐く。そう、この作品も当時の社会の歪みから、これからの時代に何を大切にしていけば良いかを暗に予測し、説いていたのであった。

冒頭に要素が全て揃っていると言ったが、結果的には筆者の好きな部分が全部組み込まれていた作品だったのかもしれない。勿論、文句なしの特A作品である。


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by turtoone | 2006-09-23 23:02 | 映画(ら行)
b0046687_17493197.jpgイギリスの中世史、さらに、スコットランドの歴史となると、片や世界の中心の国の歴史である一方、こちらは極東という最も遠いところにある国の人間としては、大学で英文学とか英国史を専攻していない限りは全くといって馴染みが無い。筆者は歴史が好きではあるが、流石にこの地域のこの時代までには精通していない。しかし、近いところは多少わかる。例えば、この時代は百年戦争の少し前である。百年戦争といえば、ジャンヌ・ダルクである。そして、十字軍遠征の時代でもある。日本は何をしていたかというと、鎌倉時代で2度の元寇に遭っていた、初めて他国からの侵略戦争に相対している時代であった。ということは、中国は元の時代である。元時代の三大発明というのは、ヨーロッパに渡り、ルネサンスの発明に繋がっている。そんなことを考えていると、歴史というのは全部繋がってしまうから面白いものなのである。

ウィリアム・ウォレスという人物も全く知らなかった訳では無い。誰かの何と言う曲か全く忘れたが、イギリスのミュージシャンだったかが歌っていたと思う。良く、このブログに書くことなのであるが、世界の中心大英帝国と、極東の孤島わが日本という国は大変似ている点が多い。詳細は割愛するが、だからそういう日本の軸で考えてみると、この頃の日本は前述したように、2度の元寇により、日本は政治力も財政力も、更には国民ひとりひとりの活力も大いに疲弊していた時代である。「ブレイブハート」における、スコットランド民族の独立への過程と行動は日本史には中々当てはまらないが、わが国に民衆運動が本格的に始まるのは室町時代になってからの「百姓一揆」辺りであり、そう考えるとヨーロッパより150年以上も遅れている。しかも単一民族指向である国には、独立とか解放という「自由」を勝ち取るものではなかった。民族的な意味での反抗という観点では、有史以来朝廷への反抗はあるものの、世界史的観点という土壌にのるもの殆どない、やはり極東なのである。

中世という時代は全世界的に、「残酷な時代」であった。仏教的に言うと「末法の時代」であるが、確かにこの時代(末法元年を1052年からこれまでの間)というのは、その以前よりも人間社会か混沌としていると考えられる。日本国だけを考えても武士のという新しい階級が台頭して、政権も握っている。この映画作品も公開時には、「News week」等、アメリカの週刊誌に、「エグイシーンが50幾つもある」などと、作品自体の評価より、映像の残酷さを強調された。しかし逆に考えると、それが真実に近いかどうかは別として、残酷な時代だったことを表現することに関しては、それまでの歴史映画作品より戦闘シーンのリアリティの追求は、この映画が最初であり、これ以降の作品は、「グラディエーター」にしても「ギャング・オブ・ニューヨーク」にしても、残虐さのリアリティ追求を継承している。そういう意味では映画史に残る歴史作品の金字塔なのである。

例によって歴史的事実と作品の「差」に拘りを感じるのは、グラディエーターと同じ、ウォレスへの拘りである。実際にエドワード1世の崩御とウォレスの死刑の時期は一致としないし、ロバート1世(ブルース)の最後のシーンとコメントの後、一旦はノルウェーへ追放になる。又、エドワード1世の死後はイザベルが実権を握り、夫を更迭しわが子エドワード3世の摂政になるが、最終的には息子から更迭されてしまう。作品ではこの3世とウォレスの関係を親密に取り上げているが実際には不可能だったであろう。しかし、名君の誉れ高いエドワード3世出生の逸話に繋がる映画特有のエゴイズムは、「グラディエーター」にも継承されていて、単なる歴史ドラマとしてだけでなく、映画としての付加価値を十二分に盛り込んだ作品として価値も評価も高い。

最後に俳優について述べると、ソフィー・マルソーが出ている。あの「ラ・ブーム」で、全世界、勿論日本のファンも席捲したソフィーである。この作品の後、中々良い作品に恵まれていないが、本当に綺麗な女優さんで、密かに筆者もファンである。

因みに、この作品は筆者評価の特A作品である。


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by turtoone | 2006-09-22 23:54 | 映画(は行)
b0046687_17104020.jpgこの作品に関しては改めて何も紹介する必要が無い。ならレビューなんて書くなと思われるだろうが、逆の言い方をすれば、この作品に対する感想というのは、色々な人がいろいろな視点をもって述べても、全て正解だと思う。勿論、映画というのは文芸作品であると同時に大衆娯楽であるから、どの作品に関してもそれは同じである。但し、何故、敢えてこの作品の鑑賞記事でそのことを言いたかったというと、この作品自体がそういう視点で製作されているということと、この作品は「アメリカ」そのものだからであるということである。

まず人生に「普遍はない」ということ。これは決して悪いという意味ではない。冒頭に「チョコレートの函」で例えているように、変化があるから人間の一生涯というのは貴重なものであり、一人一人の存在に何にも替えがたいものなのであるということを全編に亘って強調している。フォレストは、20世紀後半の重要な部分に全て絡んで登場するが、これは別にフォレストだからでなく、時代を創出して来たのは合衆国という、他に世界の何処にも例の無い「特別な国家」といういわば「民俗史」を代弁している。それを一人の人生に凝縮させたことより、その特別な国家の道のりを合衆国民の共通項としたのである。この手法は大変支持された。

次にフォレストに代表される様に、この時代にアメリカは「走って」来た。但し、日本の高度成長期とは違い、皆が皆走っていた訳では無い。走っていたのは僅か一部の人間であり、その一部がアメリカを揺ぎ無い世界一の大国に成長させて来た。勿論、主人公であるフォレストの「居場所」いうのは、その「走って、牽引して来た人間」の居場所とは対照的にあるところが大変興味深い。だから、その両対極にある人間が、SFXを介して「出会う」のが、この作品のスパイスになっている。勿論、この部分の編集、効果その他の技術に関しては最新であるかどうかよりも、演出と相俟った完成度の高さは、まさに映画が「総合芸術」という言葉に相応しい。

もうひとつはその主人公フォレストの「位置」に注目したい。筆者は、フォレストの設定で「知能指数が低い」ことより、「南部出身者で且つフォレストという命名」に興味を持った。これはこの物語自体への導入であり、言わば骨格をここに置いたということは大変価値があったと感じる。それを示すように、フォレストは自分の名前を必ず2回呼ぶ。フォレストをミドルネームにも持ち、その命名の由来を自分自身に言い聞かせ、同時に社会に表現しているということである。合衆国の歴史は南部から始まったという誇りを失わないという設定が、如何にも映画らしい。

これらのことから、この作品はまさに「アメリカ合衆国」そのものであると言えよう。そして、作品の完成度を上げるべく演技や脚本も満点に近いが詳細に関してはここでは割愛する。音楽も単にヒットパレードではなくアメリカ音楽史を知る上で言うことがないし、この選曲には、20世紀の後半で音楽の舞台は完全にヨーロッパからアメリカに移ったことを主張している。個人的には、フォレストが3年以上走る箇所のBGM(ジャクソンブラウンだったり、ボブ・シガーだったり)が一番好きである。(勿論、レーナードも)。作品の完成度が高いが、残念なのは物語の設定や問題提起が良かったのに比べると、ストーリー性に欠けてしまった点が全体的に少し弱かったので、特A作品にはならなかったが。

最後に一番気になるのが、「平和集会」の場面。スピーカーコードを抜かれてしまったところでフォレストは何を語ったのか、筆者は原作を読んでないから(書いてあるのかどうかも・・・)分らないが、前後の流れから、「ババ」の事だと思うのだが・・・?


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by turtoone | 2006-09-21 23:11 | 映画(は行)

M:i:III

b0046687_041249.jpg

このシリーズも三作目となると、どんななってしまうのかと思いきや、意識してかどうかはわからないが、過去のシリーズ物とは一風ちがった構成には少し驚いた。シリーズ物にはお約束がつきもので、それだから、ファンもすぐ作品に入っていける。いわば、安パイである。それから考えるとこの作品は、まず、何か、スパイの象徴的なシーンから入る。特に、第1作は特徴的なスパイ行動から入っている。

しかし、このシリーズは、それぞれのストーリーのポリシーを、これから語られることを暗示するかの様に冒頭に持って来ている。工夫としては評価できるが、昔からの「スパイ大作戦」ファンには如何なものかと思う。もっとも、テレビ版はいつも決まって指令テープから始まる訳だから、この映画シリーズは、最初から、大ヒットテレビの恩恵には授からないという方針だったのかも知れない。そう、良く分からないがスパイには過去も未来もないだろうから…。

監督をその度毎に変えているのもこのシリーズの特徴のひとつ。だから筆者は2作目はバイオレンス色が強すぎて苦手だった。個人的にトムにかんしては余り暴力ものは好まない。彼は、「レインマン」や「ザ・エージェント」「ザ・ファーム」「ア・フュー・グッドメン」 の様な役柄が良い。だから、このシリーズも、第一作目が内容もトムも一番良い。

ところで、全く話が飛躍して恐縮するが、思うに、日本という国ほど、長い事スパイ大国だった国は少ない。日本国内という枠の中では、封建時代以降のいわゆる二元政治的構造の中で、スパイは多用された。室町時代後半からは正に花盛りである。スパイは彼等の流儀がはっきりして、与えられた命以上の事はしなかった、と、歴史からはそう思われる。例えば、敵将の寝首を取れる千載一遇のチャンスであったとしても、刺客の命を持っていない者はそれ以上の事はしないし、自分の与えられた命のみに徹した点はある意味で賞讚に値する。勿論、時代が混沌としてくると刺客も多く放たれたが、これはスパイという任務からは一線を画していたのかも知れない。

さて現代においては、ベルリンの壁崩壊以降、東西の冷戦という構図が崩れ、そのことにより、スパイの存在そのものも変わって来たようだ。特に、この作品にも有るように、その指示命令系統が信じられるものかどうかも危うい時代である。二重三重スパイだったり、囮作戦だったり、物語としては面白いが、一体、真実はどこにあるのかは見極めにくく、そんな作品になってしまうということはやはり、世相が混沌としているからだと決めつけてしまうのは短絡的であろうか? 筆者は当ブログで、機会ある毎に、現代はスーパーヒーロー受難時代である節に触れ、且つ、憂いているが、スパイも同様だとということであろうか。

しかし、最後にあんな仄々としたIMF本部を 見せてしまったという事は、このシリーズもこれで終わりなのだろうかと、(但し、ラビットフッドは一体なんだ? まさかそれが次回への伏線?)筆者の興味がこれで薄れてしまったことをつけ加えておく。


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by turtoone | 2006-09-13 00:13 | 映画(ま行)