暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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パコと魔法の絵本

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予告編や予告記事で作品を見たいと思ったが、予告編で判明できる以上の要素が何もなかった作品。邦画としてはここ数年ではかなり高い期待度であったが、結果として残念賞作品であった。

物語は良く出来ているし、出演人物のキャラ設定も整理されている。又、小さなヒロイン、アヤカウィルソンも、主役の役所広司のキャスティングも間違っていない。又、ストーリーテーラー阿部サダヲの設定も良い。この辺りの構成は映画としては優等生的である。更に言えば、出演人物のサイドストーリーの挿入もさりげなく、この辺りは元が舞台作品ダケに台本の設定の質の高さを感じ、いきなり映画の脚本を書いたらプロットは同じでもこんなに洗練されないという技巧を感じる。だのになぜ筆者的に残念賞なのかを記述する。

まず、作品が優等生過ぎる。特にこれだけ色々なキャラを立てた割には行き着くところはそこかよって言う部分。特に本編もだが、サイドストーリーの方が面白そうっていうのは論外。特にオカマの息子と、天才子役の成れの果てとそれに絡む看護婦の話は、そっちの方が絶対に面白そうで、それでは本筋から鑑賞者の興味を著しく外してしまう。残念だ。

それから、何処か寄せ集め的な設定、つまりはこの奇妙な医療施設の存在と、そこに、他の患者はともかくも大社長とパコが入棟している必然性が全く理解できない。大社長なら一流の医療機関に入る筈だし、それは今すぐにでも転院は可能。パコに至ってはそんな大事故でしかもこんなに特殊な(しかも事故による後天性疾患)病態なのだから国立の権威的脳疾患専門医が扱う患者である。そこをパロディだからで流してしまうのであれば、最初から作品化に値しない。パロディは現実があってのパロディであり、どうも日本の作品はそこを別次元で語ってしまうのが間違い。つまりは、だから悪い言い方をすれば、キャラ一人一人に「それ以上の意味がない」という様に感じてしまう。主軸二人がここにいる必然をきちんと描く事により、この施設の性格がはっきりし、翻って各々のキャラがもっと魅力的になる。ここに居ることに意義があることを説明市内限り、大社長のやな奴も、パコの悲劇も際立って来ないのである。この点も残念だ。

そして極めつけは美術。美術は酷かった。まず、映像に一貫した拘りがなさすぎる。この物語はある意味で空想が多い。だが明確に舞台と想像部を分けるという術を知らしめることができなかった。極端に言えば、冒頭の現代と、物語の舞台である過去の分け隔てすらもきちんと出来ていなかった。これは美術の基本的な色遣いに問題がある。だから冒頭の部分って結構取っ付きにくかった鑑賞者が多いと思うのは、ギャグのセンスもあるが、半分以上は美術の重たさに付いていかれないのが原因である。更にポリゴンの蛙を筆頭とした絵本場面の美術感覚もお粗末。ましてや、この医療施設の庭と待合室のセンスは最悪だ。多少、劇中劇の場面展開で救われるものの、やはり本質的に美術がよくないし、そこに引きずられる効果はすべて良くない。唯一、カエラの歌だけが救いだったが総じて音楽も平均的なものだった。結局はこれにより何処まで現実なのかの区別と区域が明確に伝わってこなかったのは、物語のテンポが最後まで上がってこなかったことに繋がってしまう。ティム・バートンを見習えとは言わないが、こういう作品の映像化は一貫した世界観が必要で、結局は「金をかけていないお粗末な美術」というところに終着してしまうのであるが。邦画故の悲しさである。

しかし筆者が観た回は、子供が多くて五月蝿かったな。信じられないことに、乳飲み子も居た。乳飲み子は連れて欲しくないし、映画館側もどうしてベビーカーを入れるのか。ここは託児所じゃないぞ!


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by turtoone | 2008-09-13 21:12 | 映画(は行)