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暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝

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インディの続編に関しては数年前から囁かれ、期待も大きかったが、まさか、この作品まで続編を予定しているとは知らなかった。ハムナプトラに関しては、勿論初版のBOX-DVDもあるが、これは家内のために買って来たようなもので、正直、内容に関してはVFXが凄いというくらいで、そんなに詳しく覚えていない。ただ、1作目と2作目がまるで時の流れの軸を歪めてしまうような訳のわからない出演人物の相対関係があり、2作目ではその関係の中に、オコーネル夫妻も取り込まれてしまったということと、そういえば2作目にはふたりの子供アレックスが出てきて、当然のことながら、本作品には主役級で登場してくるという映画ファンなら誰しもが憶測できる程度にしか、この作品は熟知していない。というか、2作目でエブリンの前世迄が分かってしまった今、何ゆえに続編なのだろうと思ったが、そうか、北京五輪に向けた興行目的だったのかとしか思わさざるを得ない作品の設定と、実際鑑賞をしてもその域を脱せなかったのは事実である。したがって、今ひとつの興行成績に封切り後も盛んに首都圏ではテレビスポットが流れている。

そもそもレイチェルが出ていないというのはどういうことなんだろうと思う。同時にレイチェル抜きでこの作品化をする意味があるのだろうかとも思わないか? ブレンダン・フレイザー、ジョン・ハナー、それに、アーノルド・ヴォスルーとレイチェルはこのシリーズには不可欠な存在だ。しかし、今回は物語の舞台が全く違うところに行ってしまったから、アーノルドはいたし方ないにしても、レイチェルがいないハムナプトラは全く意味がないし、第一、タイトルだって、ハムナプトラって違うのでないかと思う。いきなり、夫妻の絡みが出てきたりするが、やはりあの二人でないとあの味は出せていないし、読書会を開催していて次作を期待されるらしいが、「あんたが書いたんじゃないだろ」って大人気なく突っ込んでしまったりする。(読書会から入っているのは「ジェイン・オースチンの読書会」に引っ掛けてあるのだろうか? 安易だ・・・)。別に筆者は特別なレイチェルのファンではないが、この作品に出演しなかった理由を聞きたい。まさか、オスカー女優になったので、こういう興行重視の作品には出られないとでも言うのだろうか。但し、代役のマリア・ベロになってひとつだけ良いことがあった。そうアクションは彼女の方が上だということ。だが、それだけである。(彼女というと「コヨーテ・アグリー」しか印象にないのだが・・・)

また、内容に関して言えば、筆者としては、始皇帝を前2作のバケモノ同様に扱われることには遺憾である。始皇帝が暴君ではなかった説はここ2~3年で定説になりつつある。そももそ始皇帝を暴君に仕立てあげたのは、かの司馬遷であることは、筆者と同年代くらいの方は漢文の授業で(当時は必修科目だったから)既に了解済みであろうが、要は、司馬遷は「漢王朝」の正統性を書き綴っただけで、そういう意味では水戸光圀と内容は変わらない。そう、いつも言うように歴史はその時々の勝者の理論なのである。しかも都合が良いことに、始皇帝には兵馬俑が発見(1974年)されていてうってつけの題材であったに違いない。そこへ、ジェット・リー、ミシェル・ヨーといった中国・香港のトップスターをつぎ込んだ。まさに繋ぎ繋ぎの連携みたいな作品構築になってしまっていないか? また、いつも疑問なのだが、彼(等)を蘇らせてどう世界を統制しようというのだろうか。前2作のロマンスの部分の出典は良く分からないが、始皇帝もこの手の逸話は多いが、その多くは後世に作られたものであるし、実際に不老不死の話も残ってはいるが、このような傾国の美女は出てきておらず、かなり話がごちゃごちゃだし、極めつけは万里の長城の映像があったが、あの部分は明代に建造されたもので、始皇帝の存命中の映像として出すのは絶対におかしい。いつもこの辺りを突っ込んで申し訳ないが、映画人なら最低の時代考証は実在した人物を使うのであればきちんと調べて本物の映像を流して欲しい。

というか、物語も実に浅はかで残念であった。それから唯一売りであるVFXも物足りなかった。というか、中国のロケハンが足りなかったのではないか。虚構の物を作るのにも、実物は明確に把握をしておかないと、結局はこういう結果になってしまうという残念な作品を残した。やはり2作目でやめておくべきだったと思う。(そういう意味からすると、レイチェルは出なくて正解だったのか・・・?)


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by turtoone | 2008-08-18 22:55 | 映画(は行)