暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ヘンダーソン夫人の贈り物 ~新作DVD~

b0046687_1827075.jpg1930年代の後半、イギリスはロンドンという設定だけで、筆者には是が非でも観なくてはてけない1本である。しかも、ウエストエンド地区ソーホーに実在するウィンドミル(風車)劇場復興の物語と聞けば捨て置くわけにはいかない内容である。この作品自体は昨年末の公開で、でも劇場鑑賞したのは今年になってからではなかったか。ジュディ・デンチが主演ということもありこのテーマなら、思いっきりコメディになってしまうのではないかと危惧したが、思いっきりコメディまではいかなくても、イギリス映画らしいテイストで中々納まるところに納まってくれた観がある。最近では「2本に1本」という確率高い、できそこないのハリウッド作品と比べて、イギリス映画は絶好調ではないか。

親友の「何でも好きなものを」という忠告から劇場を買ってしまったり、自分で飛行機を操縦してフランスまで飛んでいってしまったりと、この時代にすごい老未亡人である。この辺りが同じ貴族社会のあったヨーロッパでもイギリスが抜きん出ている部分だし、同じ島国同士でも、小金持ちしかいない我国とも全然スケールの違う話である。ただ、同じなのは、「○○候の奥方」というのは、相当な知識と教養と決断力を持った才媛だったようで、それはフランスやわが国とも一致する。既に、この時代にもうイギリスでは女性の時代が始まっていたといえよう。流石に「女王陛下」のお国柄である。それにまた、ジュディ・デンチにしか出来ないようなこの役柄も作品を終始引っ張っていた。ジュディが凄いのか、役柄が凄いのか、両方凄いんだろうと納得する。

物語は全編にわたり、ローラ・ヘンダーソンの思考感覚の痛快さに脱帽してしまう。また、人を見る目も鋭く、最初にヴァンダム氏にあったときから彼の才能と素性のでも見破ってしまうのだが、この作品の年代設定から、終盤には色々このあたりが絡んでくるというのも、先に鑑賞者に手の内を明かしてしまうという脚本も見事。こんなコメディ感覚の溢れる近代史ものは大歓迎である。また俳優が良い。特に、相手役のボブ・ホプキンスと、劇場花形スターのモー・リーンを演じるケリー・ライリー。ボブはどうしても「モナリザ」を、ケリーは「ロシアン・ドールズ」を思い出してしまうが、この作品をより幅の広いものにしたのはこのふたりである。

美術や音楽は合格点というところ? もっと凝って欲しかったと思ったのは筆者だけだろうか。特にイギリス作品で「劇場」物は多く、だから随分と見慣れた大きさであり、その辺りの工夫も欲しかったと思う。舞台が主題の作品であるのに、その辺りの演出は、「ネバーランド」 や「華麗なの恋の舞台で」などにも負けてしまっていたのが残念。しかしながら、こういう作品は同じ脚本があってもハリウッドでは作れないのは、やはり「貴族式」とでもいう英国ならではのテイストなのであろうか。


公式サイト


allcinema ONLINEの作品ページ
goo映画の作品ページ


よろしかったら、こちらにご協力を。映画のブログも検索できます。
人気blogランキング


ついでながら姉妹ブログへもどうぞ
「情報過多で悩むあなたに」
「東京の原景を探して」
「turtoone主義」
[PR]
by turtoone | 2007-12-07 02:30 | 映画(は行)