暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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僕と未来とブエノスアイレス ~Hotel Theater~

2007年新年、ホテル・シアターの第2弾鑑賞記事である。この主人公の設定、アルゼンチン在住のポーランド系ユダヤ人といわれただけで、国際感覚の薄い筆者には、もう何が何だかわからない。ポーランド系ユダヤ人と聞いただけで、勝手ながら大変悲惨な過去を持っていたるではないかと邪推してしまう。いけない偏見である。一方でプエノスアイレスといえば、「南米のパリ」といわれるほどの美しい街であり、アルゼンチンの首都で人口は丁度名古屋と同じくらいであろb0046687_20512821.jpgうか。気候もわが国と似ている。筆者は勿論、行った事がなく(ブラジルとペルーには行ったので、近くまでは行っているんだなぁ~)多分、今生では余程、テレビのクイズ番組で全問正解者が出たときに偶然応募して、偶然が重なり当選した場合でもない限り、行く機会は無い。それから、「ブエノスアイレス」というカンヌで監督賞を取った香港映画があったと思った。筆者の苦手な同性愛がテーマだったので観ていないが、だから、映像ですら、この都市をちゃんと確認したことすら無い。つまり、この設定と筆者は、日本人とフランス車以上に遠い位置関係にあるというのが、まずもって作品の冒頭からの印象である。

しかしながら、冒頭から実にテンポの良い作品だ。こう感じる大きな要因は言語の響きの心地よさもある。どうやら、筆者はスペイン語とか、あっちの言葉の方が好きな様だ。そして、やはり最初から興味を持った点が主人公であり、アルゼンチンの青年が、今更、欧州諸国に興味と憧憬を持っているなどという現実はこの作品に触れるまで、全く、知り得なかった世界であり、感覚である。大学でポーランド語の勉強をされている方なら分るが、筆者にはポーランドへの憧憬どころか興味もない。言い方が悪いかも知れないが、筆者にはポーランドの事を知ろうとしてもそんな時間的・金銭的余裕もなく、従って、ポーランドの事を調べる時間があるのなら、ギリシアの音楽、イタリアの政治、アルバニアの文学などを勉強したいと思ってしまう。ただ、これも筆者の時代感覚が現代青年と多少ずれているのかも知れないのは、要するに、長いことこの国は「東欧」だった訳で、ソビエト連邦同様西側諸国に関しては随分もの間、ベールに包まれていたことは事実。最近になってこの国の良さ、例えばバルト海に面している美しい大地というイメージが、前述のクイズ番組や、その翌日夜のどちらかというと余り売れていなくて時間に余裕のある(でも、稀に香椎由宇ちゃんみたいな超売れっ子も出たりする・・・)俳優が長期滞在する番組の舞台になったりする。だから、この感覚の違いは民族的なことだけでなく、ジェネレーション・ギャップなのかもしれない。

b0046687_2052530.jpg作品に戻って、ガレリアの社会を描いているが、面白いのは、アルゼンチン社会の縮図であると同時に、主人公の視界で描いているものでもある。だから冒頭のガレリア紹介の部分ではその紹介の度合いがとても狭いのであるが、結末でガレリアの今を紹介するが、このときはかなり広い視野を持っていて、その分の主人公の人間的な成長がさりげなく語られている。大変心にくく、上手い演出である。物語と同じ目線で言えば、主人公アリエル(←どうもこの名前は「リトル・マーメード」を想像してしまう)がボーランド国籍を取ろうとしている内に、それが徐々になんの意味があるのかを自分でも分らなくなっていく。そこに、ガレリアの中の様々な騒動、祖母の存在、そして母を捨てた父が戻ることになり、アリエルが本当に大事な環境というのは何なのかを確認するという、まさに青春ムービーなのである。そう、こういう青春ムービーって、実は、日本映画の最も得意とするところなのではないだろうか? ただ、日本の青春映画ってこんなにテンポが速いもの余りないし、残念なのは政治的な背景は余り語られない。だから、そういう青春映画というのは、実は作ってみたりしたら良いのかもしれない。昔、筆者がまだ邦画を良く見ていた時代に「ヒポクラテスたち」という名画があった。これは直接で無いが、政治を語ったりしているが、こういう内容でテンポの良い作品を作れば良いんじゃないかって勝手に思う。

ブエノスアイレスとは「良い空気」という意味らしい。最終的に父も息子も求めたものはこの空気なのだろう。それにしてもタンゴっていいなァ・・・。アルゼンチンに行きたい!!


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by turtoone | 2007-01-05 22:53 | 映画(は行)