暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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フィールド・オブ・ドリームス ~My Collection~

b0046687_22525060.jpg筆者の拙い鑑賞経験の中で、この作品内容は、現実と非現実の境界を無くした最初の作品である。今でさえ、色々な空想ものがあらゆるジャンルに蔓延っているが、この様な文芸作品の中で主人公の強い思いと意識を表現し、更に、非現実な実現を軽いタッチの「夢実現」の描写をしているところにこの作品の秀逸さを受け取ることができる。

「ジョー・ブラックをよろしく」という映画作品と同様、この作品も物語の進行が悠然と進む。だがこの作品の上映時間は106分と決して長い訳ではない。しかし、その一方でメッセージがこれだけ沢山凝縮されている映画作品も珍しい。テンポがスローなのは、上映当時はまだブームでなかったスロウライフを模索させるし、同時に現代アメリカ社会の時間進行の速さも皮肉っている。そして、一番大事なものを忘れ去ってはいないかという警告をフィールド、つまり「ベースボール」というアメリカで生まれた「文化」を通して語りかけて来るのである。しかも、「エイトメンズ・アウト」でも作品化されている様な大リーグ史上有名な事件を取り上げ、しかし、それでも大変理知的に、芸術的・紳士的に、事件としてでなく物語性を前面に出した味付けと製作コンセプトは、アメリカ人のみならず、現代文明圏に棲息する人間は皆、考えなければいけない問題である。事件性でなく、本当に大切なことを忘却してしまっているすべての人間を問題視しているのである。

それでいて難解でない。この作品の良さはそこにある。そしてそれは簡単で「答えは自己の中にある。」からである。主人公の中から声が発せられ、外部の情報を元に、主人公の頭の中でその謎解きのプロットが構築されていく。そう、人間は、全て、自己の中に問題と回答を抱えて生きているのであるが、喧騒の中でその回答を見つけられないばかりか、自己の中からの問題提起すら忘れてしまっている。「迷ったときは心の声に従いなさい」と、少年時代に読んだ数々の冒険小説の究極のテーマはそこにあった様な気がしてならないが、それを今一度思い出させてくれた作品でもある。

ケビン・コスナー(ケビン・コストナーという説もあるが)が最高。今思うとケビンはこの時代が一番良かった。1987年「アンタッチャブル」、1989年のこの作品、1990年「ダンス・ウィズ・ウルブス」、1991年「JFK」迄が彼の最も良かった頃だと思う。その後は、スタローンと並ぶ、ラジー賞の常連となったが。一方でケビンはベースボールの作品によく出演しているし、同時にに彼はベースボールがよく似合う。トム・クルーズも「ベースボール好き」な役が多い(本人も本当に好きだから仕方無いが)が、役柄的に少し背が小さいのが残念。

筆者はベースボールは独立宣言、南北戦争に並ぶアメリカの歴史的現象だと捉えている。そして歴史的であると同時に新しい提言でもある。ベースボールはアメリカの未来を開いていく可能性でもある。だから現代人が忘れつつある問題点を、一方でとうもろこし畑という合衆国異民族の集合体が共通に思う郷愁を表現していると同時にベースボールに託したのである。心休まる作品だ。


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by turtoone | 2006-01-28 22:59 | 映画(は行)