暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ライフ・イズ・ビューティフル ~My Collection~

b0046687_23473163.jpg数ある映画作品の中でも、万人が良いという評価をする物は本当に少ない。勿論、そこには作風や監督、俳優の好き嫌いも自ずと生じてくる。又、鑑賞者の満足度という部分も大きな要因だ。この類いは特に続編やリメイクの評価にはつきもので「もっと他の表現があった筈だ…」、「あそこはこうなんじゃないの…」等、前評判の良い作品ほどその満足度を上げるのは難しい。表題の作品は、前述の万人が高い満足感を味わっているだろうと思われる数少ない映画作品のひとつではないか。

しかしながら、それには幾つかの理由がある。

まず、タイトルが良い。ライフイズビューティフルっていうこのどんなライフであり、どのようにビューティフルなんだろうと、英語というより、言葉のリズムの良さにひかれてしまう。単語としての英語でなく、ビューティフルっていう状況に憧憬がある。そして(しかし・・・という接続語の方が適切?)戦争映画、しかもナチの強制収容所を扱っている。この設定では、筆者にとって「シンドラーのリスト」以上の作品は無い。だが、それは筆者にとってであって、先程の「ビューティフル」と「ナチ収容所」はダイレクトに直結するものではない。ここに、またこの作品の「意外な接点」という魅力が生まれて来る。さらに言えば、この「イタリアのチャップリン」と称されるイタリアの天才ロベルト・ベリーニと、カンヌ映画祭での「審査員特別グランプリ」受賞である。この「バルム・ドール」ではなく、「特別グランプリ」という賞が良い。因みにこの年のパルム・ドールは、ギリシャの巨匠、テオ・アンゲロプロスの「永遠の一日」だったが、知名度が低い。この監督もやはりその3年前に「ユリシーズの瞳」で審査員グランプリを獲得している。また、この作品は大きく分けて3部に分けられている。主人公グイドとその妻ドーラの出会い、息子ジョズエの誕生、そして、強制収容所での生活の3編である。この3部構成というのは、ヒット作や名作の常道である。要するに総括するとタイトルが魅力的だが、ハリウッドで作る大作ではなく、専門家に認められていてコアで独特な作品と思いきや、戦争という悲劇を違う観点からユーモアたっぷりにきちんとした構成で作り上げた作品である。序ながら、こういう作品は、予定以上に「ヒット」もする。

カンヌでは大絶賛で、いきおい、オスカーまで行くかと思われたが、「恋に落ちたシェイクスピア」 というこれまた10年に一度の大作が控えていたために、ここには届かなかったが、ロベルト・ベニーニは主演男優賞を取った。監督賞を「プライベート・ライアン」のスピルバーグが受賞したことを考え併せると、結果的3強が賞を分け合ったともいえる。勿論、外国語作品賞を獲得したことはいうまでもない。

作品は終始ベニーニ自身の「ポジティブ・シンキング」が全体を盛り上げ、更に引っ張る。悲惨な戦禍にあって、希望を失なわないということだけでなく、創意工夫の仕方、逆境を乗り越す方法論、想像力の養い方、そしてどんなことでも願いは適うことを教えてくれる。平常時でなく、有事のしかも、世界で一番悲惨な出来ごとだった環境下でそれを実践、提言したことの重要性は高い。

この作品は、以前エンタメ誌で読んだ特集記事で、「お笑い」の芸人達が挙ってトップランク、ベスト作品に挙げていたが、その理由は大変良くわかる。人生は美しいものだと、誰もが信じ続けていたいからであろう。


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by turtoone | 2006-01-24 23:52 | 映画(ら行)