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暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ザ・インタープリター

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「愛と哀しみの果て」のシドニー・ポラック監督、「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ製作総指揮、「シンドラーのリスト」のスティーブ・ザイリアン脚本、「めぐりあう時間たち」主演女優のニコール・キッドマン主演、「ミスティック・リバー」主演男優のショーン・ペン共演と、こんな風に羅列しているとまるでオスカー大安売りの作品みたいだ。

おまけにこの映画の唯一の売りといえばプロモーションでも盛んにプレスで書かれている様に、「初めての国連本部撮影」である。このところ色々な意味で物議を醸し出す「国際連合」という体質・組織が舞台のサスペンスという以外には、然程、この作品を見る価値という物を見出せなかったのが筆者の感想である。ニコールには(良い意味で・・・)騙される。ニコールが主演している作品というのは、何かシアターで観ておかないと後々物凄く後悔する気がしてならないというのが実際であるが、今回も物語自体だけで考えるとそのパターンで、さて、鑑賞記を書こうと思っても中々、何をここに残すのか、又、ブログという性格上、ここを閲覧される方に何を伝えたら良いのか分からないというのが正直なところである。

サスペンスというジャンルは1980年代から様々な「仕掛け」を実験して来たtが、映画という土壌においては特に「音響効果」、「撮影効果」をいかに競ってきたかという点にのみついつい着目してしまう。しかし、こういう効果重視の作品を観ると、肝心のストーリーというのがいつも後からついて来るという気がしてならない。日本に居るとあまりタイムリーに分からないのが、原作本の大ヒットなどである。邦画でもそういうパターンは多いが、所謂原作本が大ヒットして、それを映画化するというパターン。そして映画というのは、常に「原作」以上の物を作ろうとして(当然、モノつくり人間たちの宿命であるが)ついつい「以上」ではなく、原作に「無い」物を求めようとしてしまう。それがサスペンス作品における映画というフィールド特有の「効果」という手段である。本作品はそういう意味から分析すると、過度の効果は無い。それ以上に「国連本部」という有形の効果が大きい。

もう一点、このサスペンス作品を必要以上に脚色したのが、「マトボ共和国」と、その国の「クー」と名づけられた言語である。マトボ国という架空の国でしかも、訳の分からないクーという言語をニコールが巧みに操ることで、より事件の奥底に観客を誘導するという演出は、有形な国連本部に相対して無形な効果を見事に演出した。特に、中盤、バスのシーンでのやりとりは必見である。

という訳で、もしこの作品が新しいサスペンス劇の提案であるのなら、ある意味で歓迎である。必要以上の余計な効果ではなく、原作の本質を崩さず、そこに映画にすることによって強調される素材を見出し、プラスアルファの興味を惹きつけることで、鑑賞者に原作とは違った感動を与えることは、「モノづくり魂」の本領発揮に繋がるのではないかと思う。

国連本部の映像を大きな画面でご覧になりたいのならシアターはお薦めするが、それ以上は無いというのが筆者の結論である。


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by turtoone | 2005-05-24 21:05 | 映画(さ行)