邦画のみならず、映画界の逸材が天寿をまっとうした。
筆者の中で、日本人俳優の中で最高の演技と役作りが出来る男優というのは、この緒形拳と高倉健しかいないと思う。緒形拳は、日本アカデミー賞においても、主演男優賞は、高倉健の4回に継ぐ、3回受賞している。これは確か三国連太郎と並んでいる筈だ。しかし、受賞作の中に「復讐するは我にあり」が入っていないが、これに関しては、第2回に「鬼畜」で受賞しており、2年連続になってしまうのを避けられ、結果「衝動殺人 息子よ」の若山富三郎が受賞したが、後年、高倉健が2年連続受賞したこともあり、この第3回のミスジャッジは、数ある日本アカデミー賞(尤もオスカーの名前を拝借しているだけで、この賞の権威、及び選考過程やそのレベルの低さ、退廃さにはなんの魅力も効力も感じないが・・・まだ、ブルーリボンの方が進歩的でましかな?)の首を傾げる選定の中でも可也重要な部分だ(今年が一番ひどかったのは言うまでもないが)。邦画が良くならないのは、こういう賞を選考する人たちが一番遅れていることであると確信する。映画ファンブログの批評の方がずっと質も高い。多分、自分でお金を払って映画鑑賞しているから当然だとも思うが。
緒形拳が銀幕を賑わしてた時代が、筆者も一番邦画を沢山みていたのだと思う。なかでも「楢山節考」、「復讐するは我にあり」、「鬼畜」、「火宅の人」、「北斎漫画」、「女衒」、「魚影の群れ」、「社葬」、「おろしや国酔夢譚」と作品を上げれば限がない。そして、これらの作品に敢えて順位をつけるのは難しいが、筆者の採点によると、Aランクにある「楢山節考」、「復讐するは我にあり」、「鬼畜」、「火宅の人」の順になるであろうか。この4作品は筆者の採点でもA作品に入っており邦画で4作品ひとりの俳優の作品が入っているというケースは他にない。採点云々を越えた凄い存在だったことは事実である。また同時に彼は、大河ドラマでも数々の印象的な役をこなしている。流石に「太閤記」、「源義経」は記憶にないが、「新平家物語」、「風と雲と虹と」、「黄金の日々」、「峠の群像」と、その後「太平記」以降の作品は準主役級となったが、印象的だったのはやはり大石内蔵助を演じた「峠の群像」、藤原純友も演じた「風と雲と虹と」、秀吉を演じた「黄金の日々」のベスト3である。そして、テレビといえば忘れてならないのが「必殺仕掛人」である。藤枝梅安シリーズは映画にもなり、藤田まこととの競演は結局スペシャル番組1回だけだったが、これも印象的なシリーズだった。更に、数々のテレビ番組ナレーションが全て良く、石坂浩二と並んで、俳優のナレーションは絶品であった。
緒形拳の功績は2枚目俳優でありながら、「性格俳優」というジャンルを日本で一番最初に確立した人である。いや、この言い方は正しくなく、彼の後には、彼に続く性格俳優が出ていないのも事実である。
緒形拳は日本映画界の至宝であった。このブログでは彼の出演作品を一度も取り上げたことがないが、追悼の意味も込めて、これから幾つか作品をきちんと見直してみようと思う。スパらしい作品を沢山残した緒形拳に改めて感謝と敬意を表する。
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筆者の中で、日本人俳優の中で最高の演技と役作りが出来る男優というのは、この緒形拳と高倉健しかいないと思う。緒形拳は、日本アカデミー賞においても、主演男優賞は、高倉健の4回に継ぐ、3回受賞している。これは確か三国連太郎と並んでいる筈だ。しかし、受賞作の中に「復讐するは我にあり」が入っていないが、これに関しては、第2回に「鬼畜」で受賞しており、2年連続になってしまうのを避けられ、結果「衝動殺人 息子よ」の若山富三郎が受賞したが、後年、高倉健が2年連続受賞したこともあり、この第3回のミスジャッジは、数ある日本アカデミー賞(尤もオスカーの名前を拝借しているだけで、この賞の権威、及び選考過程やそのレベルの低さ、退廃さにはなんの魅力も効力も感じないが・・・まだ、ブルーリボンの方が進歩的でましかな?)の首を傾げる選定の中でも可也重要な部分だ(今年が一番ひどかったのは言うまでもないが)。邦画が良くならないのは、こういう賞を選考する人たちが一番遅れていることであると確信する。映画ファンブログの批評の方がずっと質も高い。多分、自分でお金を払って映画鑑賞しているから当然だとも思うが。
緒形拳が銀幕を賑わしてた時代が、筆者も一番邦画を沢山みていたのだと思う。なかでも「楢山節考」、「復讐するは我にあり」、「鬼畜」、「火宅の人」、「北斎漫画」、「女衒」、「魚影の群れ」、「社葬」、「おろしや国酔夢譚」と作品を上げれば限がない。そして、これらの作品に敢えて順位をつけるのは難しいが、筆者の採点によると、Aランクにある「楢山節考」、「復讐するは我にあり」、「鬼畜」、「火宅の人」の順になるであろうか。この4作品は筆者の採点でもA作品に入っており邦画で4作品ひとりの俳優の作品が入っているというケースは他にない。採点云々を越えた凄い存在だったことは事実である。また同時に彼は、大河ドラマでも数々の印象的な役をこなしている。流石に「太閤記」、「源義経」は記憶にないが、「新平家物語」、「風と雲と虹と」、「黄金の日々」、「峠の群像」と、その後「太平記」以降の作品は準主役級となったが、印象的だったのはやはり大石内蔵助を演じた「峠の群像」、藤原純友も演じた「風と雲と虹と」、秀吉を演じた「黄金の日々」のベスト3である。そして、テレビといえば忘れてならないのが「必殺仕掛人」である。藤枝梅安シリーズは映画にもなり、藤田まこととの競演は結局スペシャル番組1回だけだったが、これも印象的なシリーズだった。更に、数々のテレビ番組ナレーションが全て良く、石坂浩二と並んで、俳優のナレーションは絶品であった。
緒形拳の功績は2枚目俳優でありながら、「性格俳優」というジャンルを日本で一番最初に確立した人である。いや、この言い方は正しくなく、彼の後には、彼に続く性格俳優が出ていないのも事実である。
緒形拳は日本映画界の至宝であった。このブログでは彼の出演作品を一度も取り上げたことがないが、追悼の意味も込めて、これから幾つか作品をきちんと見直してみようと思う。スパらしい作品を沢山残した緒形拳に改めて感謝と敬意を表する。
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by turtoone
| 2008-10-18 15:06
| 映画関連