暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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全米では数々の記録を塗り替えているらしい、この続編であるが、筆者は、この僅かの間に、「パイレーツ・オブ・カリビアン」は大きな軌道修正をしたのだというのが、作品鑑賞直後の感想である。

ディズニー作品の完成度の高さに関しては、改めて又、ここで取り上げる積りはないが、「パイレーツ~」が大きく変わった点として、次のシーン、次のシーンが「こうなるだろう」と分かってしまうのだが(敢えて、観客にも分からせてしまう・・・)、そうなったとしても、又、「笑える連続」の素晴らしさである。原住民との追っかけっこといい、宝箱の取り合いシーンといい、「次はこうなる」と思いきや、そうなり、それが又可笑しい。考えてみれば、「分っていても面白い」ということは突発的な笑いだけでなく、真に面白いからなのだろう。そしてこれは、前作もそうだったのであるが、続編ではアクションの部分にそれが大いに盛り込まれているところに大きな特徴がある。例えば、「インディ・ジョーンズ」とか「バック・トゥー・ザ・フューチャー」シリーズのアクションの特徴は「じれったさ」であった。ひとつが解決すると、又、新しいひとつの問題が持ち上がる。考えてみれば、社会も「そういう時代」だったのかもしれない。かといって、この「パイレーツ~」のアクションが何を意としているのかは分らない。その辺りは次の作品を見ないとなんともいえないのであろう。

又、「呪われた海賊たち」(余談であるが、こういう副題がついていたということも今回始めて知った。第一作の公開時にはシリーズになったりするという想定が筆者の中にも全くなかったのだと思う)の時と比べると、主要3人物各々のグレードが大きく変わっていること。ジョニデはこの間2回もオスカーにノミネートされ、名実共にハリウッドを代表する大スターになった。オーリーも、 「トロイ」「キングダム・オブ・ヘヴン」「エリザベス・タウン」でビックスターとの共演、及び、主演を張ることのできる俳優に成長した。キーラも、同様である。しかし、この3人が、元の役柄という鞘にきちんと納まっている一方で、存在感がグーンと増したのも事実である。ジョニデは別として、今回作品として最も不安だったのは、ジェフリー・ラッシュが出ていないということ。前作では彼の存在が一番大きかったところである。確かにその部分の関しては、必要以上の大仕掛けやデヴット・ジョーンズと配下の海賊たち(彼らの姿はモンスターであっても最早海賊ではないね。)の極端なメークでカバーしてはいないか。それだけ、この娯楽作品の中にあってあのオスカー俳優の存在は大きかったと(だからラストは・・・ これ以上はネタバレになるので)誰もが認識していると思うが、それを除いても、この主要3人は良い役柄に成長した。

そして、これは結構色々な人が言っておられるが、筆者も同様に思うのは、「パイレーツ~はスターウォーズになった」ということである。これには色々な意味がある。まずは「記録的」にも、冒頭で書いたように初動記録を塗り替えられた作品は「エビソード3」である。又、前述したが、「海賊というよりもモンスター」みたいなキャラクターはスターウォーズに出演する数々のエイリアンを思い出させるし、ブラックパール号はファルコン号であるなど細かい点の類似点は多い。

勿論、賛否両論(というか、否ばっかりだろうな・・・)ある、第2作のエンディングもしかりなのであるが、筆者的にはふたつあって、ひとつは、「スターウォーズに代わった」ということである。30年もの間、映画界を席捲してきたこの作品の後継者的存在として、製作者側にも、鑑賞者側にも、その意図と希望があったということである。無責任なようであるが、これはやはり次作を観てみないとそれが正しかったかどうかは疑問である。もうひとつは、これも前述したような、「新しいアクションの方程式」を考えたことである。スターウォーズはシリーズの中に独特の「連繋」と「共通項」を作ることによって、鑑賞者に過去作品を「思い出させる」という工夫をした(詳しくは「エビソード3」 のレビューで)。「パイレーツ~」は、ディズニーの特性をフルに発揮したこの手法が新しい映画界のムーブメントとして「スターウォーズ」を継いでいく存在に「なりつつある」という事である。

しかし、この作品だけでひとつのアトラクションのみならず「ティズニーランド」を造れてしまうのではないか。


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by turtoone | 2006-08-15 15:30 | 映画(は行)

クラッシュ ~新作DVD~

b0046687_17562057.jpgアメリカ、というよりも、舞台はロスなので、アメリカ全部を象徴しているのかどうか分らないが、内容的には色々考えさせる作品であった。しかしながら一方で、この作品は2006年オスカーの作品賞である。多分、作品賞を獲得していなければ(ノミネートされているから認知はしているものの・・・)、然程、気になる俳優が出ている作品ではないだけに、積極的に鑑賞することはなかったであろう。そう考えると、この作品の根底にある問題提起というものがこういう形で一般に露見されたことは、結果論としては良かったのではないかと思う。但し、映画作品として満足のいくものであったかというと残念ながらNoである。

アメリカにおける「差別」という観点は、どうも9.11以降、可也、厄介な方向に動いているのではないかと考える。勿論、9.11そのものを論じているのではなく、あの事件によって、それまで色々と清濁・均衡を保って来た様々な要因が一気にバランスを欠いて露呈してきている。特に、中東に関する部分を筆頭に、アメリカという国が「自由」の名の下に、国内に国外と同じように培養してしまった数々の「人種問題」、「差別問題」というのは、その清濁・均衡が夫々の地域で、各々の対処をしていたがために、いざ、今回のように「国家」という軸を持った「一大事」に対する処方箋は持ち合わせていなかったに違いない。総力してのアメリカが強いと同時に、各論的には大変脆弱な合衆国を露呈してしまったに過ぎない。

作品についていえば、それぞれのストーリーに関しては分りやすい表現をしているから良く分かる一方で、だから、総力として、つまりは映画作品として何を言いたかったのか、全く焦点の呆けた作品になってしまった。前述した「個々の対応」と総論が一致しないような現代アメリカ社会と全く同じ現象起こした作品といえよう。CNNやABCのドキュメントなら良かった。「NHKスペシャル」のシリーズものならこれで良かったと思うが、だからこそ、この内容を映画として発表したかった「総括」は何だったのかを述べていないし、一番重要な部分を鑑賞者ひとりひとりに「後は考えろ」といっているスタンスも全く気に入らない。取り上げた内容や、ある程度のメッセージがあっただけに残念である。映画とテレビがゴチャゴチャになっている時代、敢えて、「映画」としてのプライドを持って撮って欲しかった残念な題材であった。

そんな中で、この作品の唯一の救いは「家族」である。どんなことがあっても最後に「心の救い」になるのは家族であるという部分を前面に掲げている。これは、この100年の間で、アメリカという国がとても進歩した部分である。例えば「ジャイアンツ」という映画があるが、あの時代には全く考えられなかった夫婦関係、市民生活、世論構築がある。どんなに富も名声もあっても、あの時代に人種差別を超えるものはなかった。現代は、こういう「心の問題」(どこかで聞いたことのあるフレーズだが・・・)は随分進歩したのであると。勿論、この原動力は、市民である。つまりは、これが「テレビ・ドキュメント」っぽく終わらせないためには、もっと家族を描けば良かった。勿論、その部分の終始するテーマでないことは承知だが、ひとつの帰着点を作る事によって、作品内容が安定させられるからなのである。「妖精のマント」であり、「赤い弾薬」が、恐らく最もこの作品をより感動的なものにし、同時に差別という「お化け問題」を少しでも身近なものへと導いてくれるきっかけであったのではなかろうか。

今年のオスカー作品賞は、すべてが「差別」を扱った作品だったから、どの作品を選ぶのも難しかったかもしれない。総花的な同作品内容は一番「当たり障り」がなかったのかもしれないが、残念ながら、筆者は題材は認めるものの、表現手法としてこの内容で映画を選んだことを間違いだと思う。


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by turtoone | 2006-08-14 22:07 | 映画(か行)

シリアナ ~新作DVD~

b0046687_22175463.jpg「クラッシュ」同様、この作品もオスカー効果が無かったら、然程気にせずに終わってしまった作品だったと思う。というか、今現在の中東問題というのは毎日の報道の刺激が強すぎて、事実は小説、厭、映画作品よりも奇也なる世界である。但し、映画作品として評価ができるのはストーリーとしては事実に基づいたか否かと、原作の出来具合は別として、大国の理論が一部の石油産出国を21世紀中にどのように殺さず生かしていくかという方針を持っているかということを、必要以上に世間に訴え、問いかけていることにある。まさに映画だから許される範疇ギリギリこの作品は位置する。逆に言えば、この映画作品の価値はそれだけかも知れない。

しかし、そのメッセージのために、大変注目度の高いキャスティングを行っている所にも興味がある。特に、丸々太ったジョージー・クルーニー(ついに、シャー子やレネー同様、男優も太らないとオスカーを獲れない時代に・・・?)には、彼の演技以上に一体、どんな役柄なんだという注目が常につきまとう。クリス・クーパーも単なる企業のトップでは無いと、彼がキャスティングされているだけで注目してしまうし、それは、ジェフリー・ライト、ウイリアム・ハートにも言える、とても魅力的なキャスティングである。この効果は大きいし、こういう内容の映画作品を如何に多くの観客を募るということについていえば、大事な演出である。そして、さすがにハリウッドの映画俳優というのは、そういうところに応えてくれる演技をしてくれるものだ。

この作品が日本公開されている頃から、原油は高値をつけ出していて、DVD化された昨今、アメリカの原油パイプライン事故が発覚、発表され、原油の高値は更に続伸している。しかし、このパイプ事故は狂言だと思っている人が筆者以外にも多く居られる様に、アメリカは何を考えているか分らない(余談だが、今回狂言だと思うのは、アメリカの投機家を保護しているからだと考える・・・、間違いない!)。現に、そうだとしたら(そうでないとしても・・・)、アメリカという国は、アメリカ以外の国家と共存する考えなどは全くなく、残念ながらこの作品で語られていることは、この大国が取っている政策の「いたって標準化」であると言えよう。そういう意味で、もっとアメリカ以外の国の人々に自由な観点で観て貰いたい作品である。

一方で、大変難しい注文であるが、だからこそもっと分りやすい脚本にして欲しかった。特に、中東という地域は地理ひとつをとっても欧米やアジアの鑑賞者には分り辛い。更に、勿論、「抜き」には語れないが宗教性。イスラムの生業を映画作品として明解に伝えられた作品というのは、未だかつて筆者の脳裏には浮かばない。但し、映画というものは、今列記したようなことを簡略化してしまうと、全体的なクオリティが下がってしまったりするという不思議な法則を含んでいたりするから、やはり鑑賞者がもっとレベルを上げなきゃいけないのだろうか・・・?


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by turtoone | 2006-08-13 22:19 | 映画(さ行)