暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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<   2005年 06月 ( 23 )   > この月の画像一覧

そういえば、今年前半に映画情報月刊誌「PREMIERE日本版」が休刊してしまってからというもの、筆者の映画作品情報源のひとつが大きく絶たれてしまったことに、この記事を書こうと思って作品情報を収集する過程においての不都合から、改めてあの雑誌の価値を強く感じた。別段それ以外の映画関連雑誌が悪いわけではないが、必要な情報をバランスよく取り上げているという点では、プレミアがベストだったし、第一、作品情報は早かった。復刊があるのなら期待したいし、一映画ファンとして協力できることがあるのなら手伝いたいと思う。

さて、そんな中四半期恒例のランキングであるが、夏休みロードショーを含む7-9月クールは、ロングラン狙いの大作が多いので、いつもこの時期は下半期のランキングを発表している。勿論、当ブログでは初めてである。

今回は一作品だけはどうしてもランキングに入れられなかった。その作品を、筆者が映画ファンとしての長い間の思い入れから、日本公開直前にとてもではないが冷静に判断できなかったからである。その作品は特別に「番外」として、筆者の独断と偏見を発表させていただく。

1. 愛についてのキンゼイ・レポート
2. チャーリーとチョコレート工場
3. ヒトラー最期の12日間
4. シンデレラマン
5. モディリアーニ 真実の愛
6. ミート・ザ・フォッカーズ
7. Mr.&Mrs.スミス
8. 亡国のイージス
9. ヴェニスの商人
10. 理想の女(ひと)
次点 SAYURI

番外 スターウォーズ・エピソード3 ~シスの復讐~

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公開日が7月1日から12月31日までの作品を選んだ。従って6月までに既に公開されている作品に関しては、観ているいないに係わらず対象外である。5月末くらいの情報では、下半期は超大作・話題作以外はどれもピンと来ないような解説が多かったが、蓋を開けてみれば、この11作(プラス番外)に入らなかった物でも個人的な期待作は山積している。まず、前作がシリーズ最高の評価で、監督が変わっても相変わらず期待の高い、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」、更にSF系では「アイランド」、「ステルス」の2作と「キングコング」も出来上がりが楽しみ。更に、SWの後を背負って立つシリーズの期待がかかる「ファンタスティック・フォー」、更には「シン・シティ」、「ナイトウォッチ」とこのジャンルは話題作が目白押しだ。又、コメディも期待作は多く、「奥さまは魔女」、「ピンクパンサー」、「がんばれベアーズ」のリメイクも必見だし、近いところでは「ライフ・イズ・ミラクル」、正月作品「ディック&ジーン」も見逃せない。いやはや、本当に下半期も忙しない日々が続きそうですな。

期待上位は相変わらず筆者の傾向か、「人物モノ」が多い。キンゼイの日本語タイトルはどこか笑ってしまうのだが、タイトルが変わっても筆者の興味は変わらない。ベスト11内に7作品、ランクイン以外にも、「マザー・テレサ」、「コーチ・カーター」、「ドアー・イン・ザ・フロア」というところもあり何れも必見である。

最近のお気に入りジョニーがティム・バートンとコンビ復活の「チャーリーと~」、原題の直訳にこちらも笑ってしまったが、この作品を観終わった後には絶対に幸せな気分になっているだろう・・・。ブラピ&アンジェリーナのランクインはミーハーっぽく自分でも意外だが、純粋に今一番エンタメ界をお騒がせな二人の共演を観ておきたいって、こういう動機の鑑賞もたまには良い。

それから、なんと邦画がトップ10入りしている。(しかも8位!) これは大変珍しいことである。どの作品以来か忘れた、というか、アニメも入れれば「千と千尋~」以来なのであるが・・・。この作品は主役の3人が筆者と同年代ということがかなりプラスに作用して、これだけ高い期待になったのだと思う。

能書きはもういいから、兎に角、早く見たい。


2005年 期待度ランキング ~作品編~
2005年春夏シネマ期待度ランキング



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by turtoone | 2005-06-30 01:20 | 映画関連

チャンス ~My Collection~

b0046687_20345545.jpgピーター・セラーズという俳優は、映画ファンなら彼の存在を普通に知っていても、日本ではこの名前では馴染みが薄い。寧ろ、「ピンク・パンサー」のクルーゾー警部と言った方が、顔を思い出すのでないかと思う。しかし、その「ピンク・パンサー」自体も、アニメーションの豹はすぐ脳裏に浮かんでも、警部は徐々に忘れられつつあるのではないか。それもその筈で、このピーター・セラーズという喜劇王が亡くなってから早いもので四半世紀が経過している。

この作品は、この喜劇王が亡くなる前年に全米公開された作品であるが、筆者にとっては氏の最高傑作だと思っている。日本公開は、残念ながらピーターの訃報が入ってから一年後であったので尚更だ。特に、彼の若すぎた死に、作品の後半部分は随所でオーバーラップするところがあり、涙なくして見れない鑑賞であった。上映館が「入れ替え制」ではなく、且つ学生であった筆者にとって、この作品も、講義をサボって何日間もシアターに通ったが、いつも、最後まで涙が溢れて見られなかった記憶のある作品の一本である。そして、この作品から学んだ事はたくさんあり、幾つか列記すると、「人間に偉い、偉くないはない」、「いつどんなときでも、自己表現をはっきりすれば物事は相手に伝わる」、「一度学んだことは忘れない」、「謙虚な姿勢は権力をも圧倒する」、「死ぬときは名誉も財産も必要ない」、「情報は時として何も生み出さない」、そして、「愛は乞うものでなく求めるものである」という、当時の筆者の境遇において、人生のヒントを沢山教えてくれた。半分眠っている講義よりもずっと有意義な時間だったのである。

また、共演者もピーター・セラーズの最期を飾るに相応しいほど素晴らしい。まずはシャーリー・マクレーン。筆者はこの作品の時点で彼女の初オスカーは獲得できたと思ったが、ノミネートすらされなかった。結局4年後の「愛と追憶の日々」までお預けとなるが、この2作を見比べてみると、本作品のシャーリーは異常に若い気がする。又、大統領役で出演した、ジャック・ウォーデンは、そのシャーリーの弟であるウォーレン・ビーティの作品に出演することが多く、1975年に名画「天国から来たチャンピオン」でも好演し、オスカーにノミネートされている。そして、メルヴィン・ダグラスである。この作品で自身二度目のオスカー助演男優賞を獲得した彼の名演技は、とぼけたピーターとは対照的に重厚で、人生の深みを鑑賞者に訴えかけて終わっている。そして、悲しいかな現実でも、ピーター・セラーズの後を追うように、1981年に亡くなっている。二人共、映画の中では全くそういう素振りがなかっただけに、残念ながら、二人の「遺作」という形になり、いつ間にか「不朽の名作」入りをしていた様な気がする。

この作品が今、この時期に新作として公開されても、別段話題にならないかも知れない。というか、こういう内容の作品はプロデューサーも配給会社もこの時代には見向きもしないであろう。しかしながら、映画ファンであるなら、是非一度は観て頂き、この作品内のいたるところに散ればめられた万民へのメッセージを各々の感覚で受け止めて欲しい・・・、そんな静かなる名作である。


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by turtoone | 2005-06-29 22:52 | 映画(た行)
b0046687_1811773.jpgキャサリン・ロス主演1975年の作品「ステップフォードの妻たち」の再映画化らしい。筆者にはこの映画作品よりも、原作の方が多少馴染みがあった。但し、確かもっとサイコ・サスペンス的な物語で、確か住人全員の共通点が前職が検事だか、そんな内容だったと思う。いずれにしても、その文字で読んだ作品は大して面白くもなんともなかったので、正確に思い出せないでいる。それに比べるとこの作品はサスペンス・コメディに仕上がっているので、ずっと好感が持てた。勿論、ニコールが主演という部分が作品観る以前からかり贔屓目であることは自認している。

実は、筆者がこの作品の鑑賞前にもっとも注目したのは、監督のフランク・オズである。この名前は知る人ぞ知る、ある意味マニアックな名前だ。そう、スター・ウォーズシリーズでヨーダの操演をしているいわば、人形遣いである。特に、1960年代の後半から人気テレビでの活躍が多く、1976年にはあのマペツトショーを手がけた。その後、スターウォーズにも参画し、最近では声優としての活躍もある、マルチブレイヤーぶりを発揮している。そんな彼が、人形絡みでなく監督として撮った作品が、「スコア」。この作品は、俳優もビッグネームの共演となり、物語もさることながら、俳優の部分が話題になり過ぎ、賛否両論が分かれた作品ではあったが、クライム・サスペンスともいうべき部分は堅持されていて、中々良い作品であった。一方で何処か監督としていい足りなかった気がとたのだが、本作品を観て、それが本当に良く理解できた。そう、オズが監督として、新境地に入ってきたのは、俳優を「操演」してしまう演出なのである。

この作品でも、徐々にその辺りの種明かしをしている。サスペンスというのは「謎解き」であるのだが、この作品は「種明かし」。逆にいえば、その種明かしの手段としてサスペンスの要素を加味しているから、そこがコメディと化していて面白く、明らかに「リモコン」みたいなグッズが登場するにも係わらず、全く別のキャラとしてマイクという一見すると医師の役割りもあり、又同時にこの町のリーダー格を登場させるという手法。そして、最後の最後で思いっきりひっくり返してくれたりするのが、とても心地よい作品である。ここまで言うと分かってしまうが、この作品においてフランク・オズ監督が操っているのは人形でも俳優でもなく、観客、つまり我々なのだと言うこと最後の最後で知ることになる。ここまで分かっていてもとても楽しめる作品である。

技術の進歩というのは、映画界を取り巻く環境の中で大きな変革の要素になっているように言われるが、実は、こういう演出面の革新も、地味で目立たないが、映画自体を大きく変えて来ている。例えば、「羊たちの沈黙」は、演出と撮影効果の新しい提言をしているし、「JFK」も編集技術と撮影の新手法によるコラボであり、また最近のミュージカルでも実験的提案作品が多い。だが、見た目の華やかさや迫力には欠けるので中々評価をされにくいが、こういう「新しい試み」というものを見逃さない様にしたいものである。

そして、内容がどんなだったか、未だに思い出せない原作を、見事に映画作品として世に送り出した功績も大きく、素晴らしい仕事である。


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by turtoone | 2005-06-28 19:41 | 映画(さ行)

バットマン ビギンズ

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「バットマン」というシリーズは、続き物の様でもあり、又一方でシリーズ物でない両面を持ち合わせている。それには色々な要因があって、例えば、監督も途中で変わったり、主人公のバットマンを演ずる俳優が次々に交代しているという部分も大きい。しかし、今回特に大きな変更としては、このシリーズずっと支えてきた、アルフレッド役が変わってしまったことが大きい。これが、今までのシリーズに対してひとつ重要な境界線を引いたことがこの「バットマン・ビギンズ」という作品をクローズ・アップさせた重要な切り札となった。マイケル・ガフは、1989年の「バットマン」以来、前作まで、ずっとウェイン家の執事としてブルースを支えていた最も重要な人物だ。実は、3作目の「バットマン・フォーエバー」等でも描かれている様に、今までにもブルース出生の秘密や、両親の悲劇は、何度となく取り上げられて来たが、あくまでも、ブルースの夢や回想の1シーンであって、どれも決定的な物ではなかった。そしてその出生、生い立ちの秘密を当然全部把握している人物として、このアルフレッド役は、根底でこのシリーズを支えてきた功労者である。その人物を「一掃」したことにより、この作品は、根本的にこれまでのしがらみを払拭する「新解釈」として登場した、全く別物の作品というコンセプトを映画ファンに意識付けすることに見事に成功したといえよう。したがってこの事前情報がプレスを通して正式に流出されたときには、他の「シリーズ物」と違い、筆者もバットマンの過去の作品を復習することは一度もなかった。そう、こちらも予備知識(といったって、スターウォーズ同様、このシリーズは過去作品の隅々まで知り尽くしているが・・・)を携えずにこの上映に気合を入れて望んだ。

まずは本編の感想からいうと、明らかに撮影技術の向上とその技術を惜しむことなく随所に生かしていることから、今までに無い屈強な主人公の誕生となった。特に、東洋武術を前向きに取り入れていることで、付帯的に主人公に精神力が芽生えさせた点を強調させられたところの効果は大きかった。又翻って、この作品は「ビギンズ」というタイトルが示す通り、バットマン誕生秘話も含んでいることから、今まで見たバットマンにもこの精神力が培っているのかとフィードバックする効果も筆者的には含まれていた。次にゴッサム・シティーの世界観については、どうしてもティム・バートンの映像に取り付かれてしまっているが、ティム監督の3作品には、ゴッサムという街が近未来的に感じられた物を、この作品では現代に置き換えた構図を作り上げた。つまりこの作品はファンタジーであると同時に、実際に現代の病巣を風刺した隠喩法作品であるという部分を強調したのである。さらに言えば、バットマンが武者修行をしていく過程での精神的なベースは、スターウォーズの「フォース」のそれと類似していて、米教育事情における知力鍛錬ブームを裏付けているとも言うよう。いずれにしても、これほどスーパーヒーローの内面の奥底までを掘り下げた作品というのは過去に例が無い。

もうひとつは、この作品が必要以上に過去の「バットマン」、特に第一作に忠実な点は歴史を証明し再構築する作業という観点から見ると大変興味深い。これも、やはり前述のスターウォーズの試みと共通するものがあり、既に出ている「結果」に対して、その検証を導くプロセスという考え方を論証するという方式を、奇しくもハリウッドの超大作が取り入れたという事実については興味津々である。これらは、21世紀に人類が改めて自らを問い、自らを裁き、自らを生成発展させるために最重要項目なのではないかと考えるのである。

そして、「バットマン」シリーズの色々スタッフやキャストが色々と代わって行く中、「スターウォーズ」の様にルーカスという生涯をこの作品に捧げた大黒柱の無い中で、単にアメコミの域を出てこの一大事業に現在でも取り組んでいることのスピリットに深い感銘を覚えるのである。
取分け、ワーナーブラザーズ社と、制作のベンジャミン・メルニカとマイケル・E・ウスラン、それにバットマンの生みの親である、故ボブ・ケインの3人の偉業に大きな拍手を送りたい。


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by turtoone | 2005-06-26 00:57 | 映画(は行)
b0046687_7421764.jpgキャットウーマンという響きから、筆者は当然の様に、イコール「セリーナ・カイル」だと思っていたが、そうか、あれは「バットマン・リターンズ」のキャラとしてであって、所謂、「キャットウーマン」というのは猫女であって、本作品ではその「猫女」のストーリーであった。どうも事前情報で、企業の秘密を知ってしまって殺害されるという辺りがバットマンのそれと全く同じ構成なので、ついつい勘違いしてしまい、ハル・ベリーがペイシェンス・フィリップスという役名で出ていた時には少々戸惑ってしまった。勿論、この作品にバットマンが出てくるなんて勘違いは最初からしていないが・・・。

しかし、逆に大変興味深い内容であった。特に、冒頭のタイトルバックや、劇中でも猫女の検索をしているシーンには影響を受け、自分でも色々な単語で検索してみたが、日本語サイトは、この作品に関する物と、猫愛好家の個人ページしかヒットしなかったが、英語検索だと、中々興味深いサイトを探すことが出来た。一本の映画作品を見終わった後に、その作品の背景についてこれだけ資料を探したのも珍しい。そして、これは筆者の様に、キャットウーマン=ミシェル・ファイファーという方程式が出来上がっている人間にとっては、冒頭からこれを打ち崩してくれたお陰で、より、この作品自体と同時にハル・ベリーという女優を客観的に見ることが出来た点は作品のコンセプトさながら、演出が際立った点だと思う。個人的にはハル・ベリーは、キャットウーマンのコスチュームもを装着したときよりもも生まれかわって短髪にしたペイシェンスを演じているときが一番格好よかった。この女優さんは来年40歳になろうというのに、歳を感じさせないそのパワーとチャレンジ精神に高い敬意を表したい。「ソード・フィッシュ」ではその健康的な美脚を披露していたが、残念ながら今回はあまり生あしが見られなかったは残念。それに引き換え、シャロン・ストーンは頑張り過ぎ? 本作品の彼女は観たくなかったというのが本音。こちらは当年47歳。気持ちは分かるのだが「氷の微笑」で止まっている筆者としては、「デブラ・ウィンガーを探して」で自己反省していたはずではなかったのかなぁ~と、これは筆者の認識違いだろうか。

それから、ベンジャミン・ブラッドはやはり「デンジャラス・ビューティー2」に出演するべきだったのはないかと。勿論、この役も素敵だが、こっちは彼でなくても幾らでも代用が利いたのに、あっちはやはり出て欲しかったと思う。ヒロインが少しでも若い方を取ったのか? 失礼、これは男としての勝手な感想、いや、レビュー記事である。

という訳で、作品そのものよりも、その周辺に色々興味が行ってしまった点をひとつ指摘するとすれば、折角、「猫女」を前面に出して作品に厚みを持たせようとしてのならば、最後までそれを踏襲して欲しかったと思う。特に、監督は「ヴィドック」のピトフ。そもそもは「エイリアン4」等で、ヴィジュアル・エフェクトを担当してきた映像クリエイターで、監督デビュー作の「ヴィトック」ではフランスのヒーローを心理描写も交えた興味深い作品に仕上げた秀逸な才能の持ち主。だからではないが、余計に、猫女のサイドストーリーを中途半端でなく、前面に描いて欲しかったと思う。次回作があるのならその部分に期待するが・・・。ただ、一映画ファンの希望としては、この「猫女」の伝承については、このシリーズとは別でも構わないので、是非一度総括作品を期待したい。

この作品、ラジー賞を受賞しているのだが、作品賞は「猫女」の中途半端な考察が授賞理由なのかも知れないが、どう考えてもハル・ベリーより、シャロン・ストーンの方が受賞に相応しかったのでは・・・?


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by turtoone | 2005-06-25 08:54 | 映画(か行)
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昨今は日本でも信じられないような事件が起こる。特に、殺人事件に関しては数が急激に増えている訳ではないものの、マスコミの報道も頻繁になり、且つ、一般化していると言える。良く、「普通の人が起こす殺人」という様な言い方を安易にしているが、「普通の人」とはどういう定義なのだろうかと、毎度の事ながら思ってしまう。殺人を起こしたら、普通の人が普通の人でなくなってしまうのか、殺人を起こす前に普通ではなくなってしまうのか? 筆者は別に言葉の遊びをしているのでなく、その「普通の人」の構造変化が起こりうる過程とメカニズムが解析できれば、もしかしたら殺人事件というのは、もっと科学的に察知でき、事前防止できるのではないかと真剣に思う。決して「マイノリティー・リポート」の受け売りとかでなく、そう考えている。逆に言えば、それが解明されない限り、たとえ自身にもその可能性は含まれているのではないかと、つまり、こういうことは数学の1+1=2の様に明確な解答が出るわけではないから不安の要素は限りないのである。

この作品の主人公のモデルも、現代でいう「普通の人」である。しかし、その「普通の人」が起こした事件だったからこそ話題にもなり、又同時に、普通ではなく、「人よりナイーヴな性格が故に」とか色々な尾鰭が付いてしまう。勿論、これは事件後のことであり、だからこそドラマにもなったのである。そう考えると、サム・ビックという人が本当にここに描かれている様々なことが原因でこの暗殺未遂を起こしたのかどうかということは甚だ疑問である。歴史が勝者のためにあるように、この事件も後の人の都合により、事実の中から取捨選択され、時代に適応した解釈に結びついているだけだ。そしてこの「都合」が以前は事後の学者たちの研究材料だった物が、20世紀以降は、マスコミという価値体系がその判断を短時間に下しているだけである。

ショーン・ペンは独特のスタイルを持った俳優である。勿論、ハリウッドの第一線にいる役者は皆独特であるが、例えば、日本では公開が先になった「ザ・インタープリター」の時は全くといっていいほど存在感の無い役柄だった。別に彼である必要はなかった。しかし、この役といい、例えば最近では「ミスティック・リバー」しかり、「アイ・アム・サム」といい、どうしてこう存在感のある役とのギャップが激しいのであろうか。別に悪い意味でなく、彼は今世紀に入ってからは実は「賞獲り」に興味を示していたに相違ないと思われる節がある。以前は、賞には関係ない、又「オスカー嫌い」等というレッテルを貼られていたが、実は、その執着は深かったと思われる。特に「ミスティック~」等は、かなり肩に力が入っている箇所も幾つかある。今回の演技は、その「ミスティック~」や「サム」なども凌ぐ、人間の本来的な弱さや未熟さを如実に表現していた。そして、この「独特」な俳優で無い人間がこの役をやった場合に、多分、殆どの観客は、彼・サム・ビックこそが時代の被害者だという「誤答」を招くところが、ショーンが演じたために、どんな事情があったとしても、殺人事件は事件で裁かれるものであるし、やはり、彼は「普通の人間」では無いというところが強調された。こういう「表面的でない難しい役柄」をこなせるのが、ショーン・ペンの存在価値であるといえる。

尤も、この作品も彼がこの役をやっていなければ、わざわざ劇場まで足を運ぶこともなかったが・・・。ショーンファンで無い人はDVDでも十分である。いや、見なくてもいいかもしれない。ストーリーは、恐らく、映画ファンを自負されている人なら、貴方の思っている通りの展開であるから・・・。


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by turtoone | 2005-06-24 21:45 | 映画(ら行)
b0046687_124115.jpgこういう作品のジャンルって正確には何といったら良いのだろうか、SFアドベンチャーというのが一般的なんだろうけど、SFっていうと、どうも時間軸を考えると未来の様が気がして、こういう「少し過去」のSFっていうのは違う言葉での定義づけが必要な気がする。というか、日本のアニメやコミックなんかが大変得意にしている分野と聞いている。そう、最近、このブログで、「最早ハリウッドに適う物は何もない」的な文章を多く書いて大変顰蹙を買っているのだが、エンタメ界で日本が世界に誇れる分野というのは、ゲームとコミックと、一部のアニメであることは全く否定していない。そしてこれらの「発想」とか「着眼点」というのも、日本のクリエイターの質は世界でも類を見ないほど斬新かつ、先駆的である。では何が足りないのか? 簡単な事で、それは制作費である。映像クリエーターにだって、もっと潤沢な予算と時間、(この場合ただ単に時間というよりも環境)を費やして上げれば、こと、この分野、そう、SFアクション・アドベンチャーに関しては世界レベルのものが作成出来る。だって未だにメジャーで映像化していない良い素材は沢山あるのだから。

ところで、この映画を公開中に鑑賞しなかった理由は至極単純。予告編でロボットが出ていたからである。それもちょっと見、鉄人28号みたいなレトロなあの時代のロボットが・・・。筆者は実は「ロボット」というのが大変苦手なのである。だから、同世代ではステイタスである「ガンダム」であったり、幼少の時分に泣くも黙る超合金変体ロボットなんていうのには全く興味がなかった。以前にあれだけ填まっていたコンシューマ・ゲームに関しても、ロボット関連でプレイしたソフトは「ゼノギアス」くらい。それも、ロボット物だって知らないで買っただけの話。自分でも何でこんなに苦手なのか分からない。というか、最近になって自己分析してみると、妙に幼い頃から空想視聴覚の分野にリアリティを求めていた結果、つまりは人間社会にあんなものが突如出現してビルを破壊したり、レーザービームで戦車や戦闘機を攻撃するなんていう「悪」は許せなかったし、認めたくなかったのだと思う。そんな、勝手な想像上のトラウマがあって、今でもロボットは苦手である。(不思議とスター・ウォーズに出てくるのなんかは平気、要は現代という設定に出てくる大きい奴が嫌い)

そういう意味ではこの作品は、冒頭に出てきた奴をジュード・ロウがやっつけてくれるから気分は良いのだが・・・? しかしながら、映画作品全編に対して、妙な誤解があったために、この作品を劇場で見損なったのは失敗だった。「感動の名作」という訳ではないが、ブルーシートを背景にした演技とCGの合成の技術をもっと正確に見るには、DVDを何度もリプレイするよりも、一回スクリーンで見てしまった方が全体像が良く分かるので失敗だった。そのブルーシート演技に関連するが、メイキング映像の中で、ケリー・コンラン監督が「最初はインディーズ級だったから仕方なく使った」というコメントを残していた。ジュードだけでなく、筆者、愛しのグウィネスと、出番は少なかったがアンジェリーナまで出演させておいて「インディーズ」と言ってしまうのだからスゴイ監督だが、棚から牡丹餅とはまさにこのことで、その分、色々な試みができたことに関してはその映像編集と美術編集に大きな拍手を送りたい。しかし、残念なのは、広いフィールドが背景になっている場面に少スペースで窮屈な、明らかに奥行きのたりない演技を感じてしまうこと。特にこの作品は、舞台が変わるだけでなく、そのひとつひとつの設定の場所が広い。そしてそれは背景だけで、ジュードやグウィネスは茶の間のホームドラマスペース仕様での小さな演技になってしまっていた。この点は非常に残念だ。

グウィネスもどちらかというとこの作品では「主役」で、久々に彼女らしい演技を見たと思う。そう、こんなに魅力的な演技はかの名作「恋に落ちたシェイクスピア」以来では無いか。


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by turtoone | 2005-06-23 12:51 | 映画(さ行)
b0046687_11122295.jpg昨年末の劇場公開作品で、これも鑑賞はしたが、プレビューを書く時間がなかったので、DVD発売に併せた。「スパイダーマン2」のレビューでも書いたように、スーパーヒーロー受難時代ともいうべき昨今の風潮を取り入れて、この作品の発想はさすがに長きに渡り、若年層を中心に作品を作りメッセージを送り続けてきたディズニーだからこそ出来たものだと感服した。今回DVDで細部を見渡すと、更に細かい色々な発見も出来て面白かった。

特に、この作品はヒーローの活躍劇でなく、鑑賞者の誰もがわかるような「家族愛」の話である。そして、常に過去の栄光と、実現性の無い夢を追う男親と、現実を直視するが如く、一方で知らず知らずの内に子供たちを枠に嵌め込んだ教育をしてしまう女親の対比が見事に描かれている。つまり。ここに描かれていることは、特別な「スーパーヒーロー」だけの問題ではないということである。確かに、保護プログラムで戸籍から消滅され、全く別人として知らない土地で活きているという特殊な例ではないにしても、人には「若い頃」や「過去」の栄光が輝いているケースが大変多い。スポーツで活躍した、優秀な成績だった、コンクール表彰された、学生時代にちやほやされた。社会に出ても、筆者が経験した様なバブルの時代は、猫も杓子もヤン・エグ気取りで、大バブルな景気をイコール仕事が出来ると勘違いしていた。男なんて物は、所詮、そんな過去の小さな栄光引きずって生きているもので、別にそれが悪いとは思わない。但し、スーパーヒーローの様に、それが大きくなればなるほど、徐々に、他人にはそれが「理解できない部分」に正比例して大きくなっていく。そう、こういう場合に例に挙げて失礼だが、五輪でメダルを取るような選手、大リーガーのエースや4番、史上初の兄弟横綱、ワールドカップの代表選手レベルの人たちの苦悩を我々が計り知れる筈が無い。そして、その最高峰に位置するのが、ボブの様なスーパーヒーローなのだから。彼は自分のためがイコール人助けになるという複雑な方程式を持っているから、更に厄介なのである。スパイダーマンでもそうであったが、スーパーヒーローの職域というのが、以前よりも広くなっているから驚きだ。昔のヒーローは、「国家レベルの物凄く大きな悪」にのみ対応したものであるが、最近は、木に登った猫や、物取りに襲われた人間まで助けなくてはならない。これは現在の警察への風刺も含んでいるのかその辺までは読み取れないが、兎に角多忙であり、能力を発揮できる場所は何処にでもあると思い勝ちだ。そのあたりの作品コンセプトが鑑賞者の正義感と冒険心、更には憧憬と上手く調和したために、この物語はトントン拍子に展開するのである。この辺りはすべて総括して「ディズニーは作品作りが上手い」と思う。ストーリーの構成は「バッドマン・フォーエバー」に似ているが、それを殆ど感じさせないほど、コンセプトが確立されていたと言える。

更に、これはアニメ作品であるが、丁度、同時期に公開された「ポーラー・エキスプレス」と同様、ただアニメとして撮っただけでなく、アニメでなければ表現が不可能だった箇所が多く、必然的にアニメという手法を選んだということである。例えば、主人公のボブやヘレンの体である。特に引退後のボブの肉体は、実写とCGの融合でも作成できるが違和感が残るし、ボブの妻ヘレンの体はもっと厄介だ。勿論、それ以外の部分、飛行戦であったり、母子3人で急造した高速ボートであったり、ダッシュの活躍シーン、そして何よりも舞台となるフィールドが自由であることが、作品の幅をより大きな物にしてくれるという点は、この種の作品の最大の利点である。しかも、顔の表情も良かった。これに関しては賛否両論あったが、あれ以上リアリティな動きになったとしたら、最早、アニメではなくなってしまうし、その良さも失ってしまう。

ピクサーは常に実験し、冒険し、そして成果と成功を収めて来ている。ある意味、現代では、ピクサーの存在自体が、映画ファンにとってはスーパーヒーローなのだと思う。


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by turtoone | 2005-06-21 12:19 | 映画(ま行)
b0046687_16361284.jpgウィザースプーンという苗字は大変珍しいと思ったら、彼女の先祖18世紀のアメリカの教育者で、独立宣言にも署名した人だと言う。詳細は不明だが、恐らくイギリスから渡って来たのか、それともその子孫かは分からないが生年が1723年というのは微妙である。リースの両親はそれぞれ医師博士号を持っている人たちで、アメリカ的には大変由緒ある家の出身である。それがどうかは分からないが、この作品の役柄でも、決して嫌味な感じがひとつもしないのは、「育ちの良さ」であると思う。正直なところ、彼女が現在全米スターの中でも十指に入るというのは、その風貌からは理解できなかったが、この作品に出でいる彼女を見て、最初は理由が分からなかったその特異な存在が、後々から前述の「育ちの良さ」に結びついたのである。

このシリーズ(続編があるので・・・)でも、その育ちの良さというのを随所に感じることが出来る。例えば、洋服の着こなしの良さである。勿論これは美術班のスタイリストがついているのだからと思うかも知れないが、これだけ一流ブランドのすべてをまるで一点物のように着こなしてしなう人もそんなに沢山いない。これは持って生まれた天分でもある。又、役どころも「お嬢様」であるが、その「お嬢様」を演じることに全く無理がない。板についているのである。彼女はこの作品の続編と前後して「メラニーは行く」にも出演しているが、役どころはこの「キューティー~」シリーズの方がずっと良い。「氏より育ち」という言葉があるが、彼女の経歴がそうであるように由緒ある先祖で、両親も立派で裕福な家庭に生まれただけでなく、その中で彼女なりの生き方を貫き、一族にはコネクションの無い世界で自己を高めてきた。その辺りの「育ち」が、特にこの作品とはオーバーラップするので、コメディ作品でありながら、リースの魅力を十二分に感じることが出来るのだと思う。

この作品はストーリーも単調で作品の構成的な部分では見るべき物は、続編よりはましであるが何もない。しかし、例えば、彼女のファッションの着こなしであったり、アクセサリーや持ち物などがとても凝っている。コメディで、こういう部分を見れるというのも面白い。但し、この作品のコンセプトを支えているひとつの「ピンク・カラー」に関しては、続編も含めて個人的には全く頂けないのであるが・・・。


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by turtoone | 2005-06-20 23:32 | 映画(か行)
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筆者は全く知らないのだが、この原作はクライブ・カッスラーの「死のサハラを脱出せよ」という大ベストセラーらしい。クライブ・カッスラーといえば、筆者との接点は「レイズ・ザ・タイタニック」の原作者であることくらいである。どうも、英米の現代作家に関してはハリーポッターなどもそうであるが、原本を読む語学力がないので疎遠になってしまう。アメリカでの興行成績も、4月10日付で堂々の第一位(興行収入は185000ドルと然程高くは無いが)を獲得しているが、こういう背景があったからなのかも知れない。監督はブレック・アイズナーって、どこかで馴染みのある名前だと思ったら、何のことは無い、ディズニー社のマイケル・アイズナーが父親。なるほどと、筆者の悪い癖で、またまた鑑賞前から、ストーリー展開が頭の中を駆け巡る。

そもそも、この作品の様なジャンルって、余り理解できないし、評価も厳しい。アドベンチャー・アクション系とでもいうのか、こういうジャンルは以前にも述べたが、どうしても「インディ・ジョーンズ・シリーズ」と比較してしまう。そして、インディ以降の作品で、そのクオリティを少しでも超えた作品は愚か、近づいた物すらないというのが持論。超えた部分が多少でもあるとすれば、SFX技術くらいである。しかも、こういう作品は、年に一本くらいが丁度良く、今年は既に、「ナショナル・トレジャー」を観てしまったから。(但し、あの作品は、従来の物よりも、アクションが抑え目で、謎解きに重点を置いていたので・・・)その少し足りなかったアクションを補うという意味で、併せ技「一本」という感覚であった。しかし、何か新しいアクションがあった訳でもなく、強いて上げる点があるとすれば砂漠のど真ん中に建設された要塞の様な研究所の発想であろうか。それ以外はストーリー(失敬、物語というよりも、その映像表現化という意味で)にかなり無理を感じられた。この作品は、間違いなく原作を文字で追った方が良いだろうと、自身の語学力を毎度の事ながら悔やむ。

作品に出てくるNUMA(National Underwater and Marine Agency)という組織は本当にあるらしい。サイトに拠ると、この映画に描かれていたと同様、水中と海洋の発見によって、海上相続財産の維持や、難破の人工物の基礎考古学的な調査・保存を目的とした非営利団体であると書いてある。映画に出てこなかった部分としては、Clive Cusslerという人によって創設された事くらいである。なるほど、この人こそ原作者その人では無いか。さすがに、「レイズ・ザ・タイタニック」といい、この分野はカッスラーの独壇場という世界なのであろう。

もうひとつ、アフリカに関して、殆どといって良いほど無知だった筆者が勉強をする機会になった。マリ共和国については4年に一度、五輪の開会式入場行進くらいでしか遭遇することが無い。アフリカの民族紛争問題というのは、時として、今の西洋人が勝手に線を引いた国家の枠組みを大きく超えた部族という定義が大きく、これは21世紀の世界観からは考えられないほど根深い。因みに今現在のこの国の国勢は、国民総所得が日本の約1600分の1、識字率は40%、高等学校への進学率は全体の1%、そして平均寿命は43歳で、乳児の死亡率は12%であるという。国土の70%をサハラ砂漠が占めるこの国の事を少しでも知ることが出来たということは筆者にとって鑑賞の価値があった。NUMAのことといい、こういう部分で勉強になる点については、アドベンチャー作品の効用ではなかろうか?

筆者も「リチャード・ニクソン~」を観にいったのが、時間が合わなくて変更したくらいなので、アクションとSFXはシアターの方が迫力はあるものの、積極的にお薦めすることは無い。

それと、どう発音してもマシュー・マコノヒーでなく、マコナヘーだと思うのだが・・・。


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by turtoone | 2005-06-18 00:03 | 映画(さ行)