暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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<   2005年 01月 ( 33 )   > この月の画像一覧

b0046687_22331244.jpgインディ・シリーズが、この類いのアドベンチャーシリーズでは名実共に最高だということは、レイダース、魔宮の伝説のレビューで既に述べた。しかし、この2作に共通していえることは、アドベンチャーとしては大変面白いのだが、今ひとつ、時代背景がはっきりしなかったということ。レイダースは兎も角も、魔宮の伝説になると、(一応、毎度お決まりの飛行路線が出るので)飛行機が発明されていた時代ならいつでも可能だし、又、一時期流行だった、近未来ファンタジー(「ウォーター・ワールド」とか「ポストマン」。おっと両方共、ケビンコスナーじゃないかぁ?)といっても可能かもしれない。しかし、今作品で初めてその時代がはっきりと描かれた。なんといっても、ヒトラーが登場して来たのですからね。さすがの筆者も、インディとヒトラーがすれ違ってたなんて、ちょっと思いも寄らなかった。

作品の中では、「冒険活劇」要素は少し薄まって、内容やプロットが「アダルト」(って、そっちのアダルトじゃなくて・・・)になったという点。その分、ハラハラドキドキが減って、逆に謎解きが理屈っぽくなった。やはり、このシリーズで全体的にバランスが取れているのは、第一作のレイダースだと思う。これは、スクリーンに齧り付きになってしまうほどの作品だったから。
それとこの映画、ラストは正直笑ってしまった。あの聖杯のオチはないだろうって・・・。

この作品で一番良かったのは、ショーン・コネリーだと思う。というか、彼は役者として、当時第二期黄金時代に入っていた。そして当時のナンバーワン人気男優ハリソン・フォードとの共演なのだから、これは007よりも贅沢な作品だったと、今、改めて思う。つけ加えて言えば、ショーン・コネリーはこのころ、やっと「芝居」が上手くなった。

3部作の最後にインディ・ジョーンス・シリーズについて一言述べたい。インディーは、これで終わりかと思ったら、「インディー4」が予定されている。というか、一端撮影に入ったものの、監督が解雇されたりして撮影が滞っている。今回はインディジョーンズ(本当はヘンリー・ジョーンズJr)のお兄さんが出てくるとかで、それをケビンコスナーが演じる?(毛髪の量で選ぶなぁ!)とか憶測が飛び交っているのだが、どうしてインディシリーズは1989年で止まってしまったのか?

ここからが本題だか、理由は、悲しいかなリバー・フェニックスの他界にあると考える。彼はこの作品にも若き日のインディ役で出演しているが、インディ・ジョーンズは、恐らく、彼が1993年にコカインの大量摂取で亡くなになければ、続編が作成され、そろそろハリソンではアクションが辛いので、「二代目インディー」にリバーフェニックスが抜擢されたに違い無い。そう、この配役は誰もが異論の無いところだろう。そして今頃、インディージョーンズシリーズは、8作とか9作目くらいまで製作されていたと思う。勿論、最新の映像技術と共に。そういう意味で、彼の他界は本当に残念だ。(リバーのことは筆者には特別の俳優でもあるので、又別の機会に書かせて頂きたい。)

そう考えると、もう、今更インディ・ジョーンズの続編は必要無い。今年はいよいよスターウォーズも完結する。ここはインディーやアナキンに冒険させるのでなく、今一度、ジョージ・ルーカスが「新境地」への冒険をして欲しいと願うのだが。


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by turtoone | 2005-01-31 23:25 | 映画(あ行)

オペラ座の怪人

b0046687_13311689.jpg

結論から言うと、この作品はやはりブロードウェイで舞台版を見ないと本当の良さは理解できない事を痛感した。そのためには、英語力をつけることと、ニューヨークまで行って来る時間が必要だ。逆にいえば、「オペラ座の怪人」という作品をこの映画だけを見て批評するのはとても難しく、危ないことだと判断した。だから今回は、あくまでも、映画を見てだけの雑感を書く。

ミュージカル映画というのは、正直なところ評価が難しい。何故なら、音楽という最大の武器であり素材によって観客の五感を統率してしまうからである。それが証拠に、観客の殆どが映画を見終わってからも、もしかしたらその日は一日中くらい、映画音楽が頭の中をめぐっており(実は筆者・・・)、又、知らずに口ずさんだり(これも筆者・・・)してしまう。「ウエスサイド~」しかり、「ヘアー」しかり、「サウンド・オブ・ザ・ミュージック」しかりである。それが全てになって大事な部分を見落としてしまうのが多い。その点、「オペラ座」は贅沢で、特に美術効果や、撮影効果に見るべき点は沢山あったが、却って贅沢すぎて、トータルバランスを失ったために、本筋が何処にあるのかということを、迷わせてしまう事が多々あった。これは最近の作品に良くある傾向で、例えば「L.O.R.T」や「マスターアンドコマンダー」も、美術等が懲りすぎのために、観客を惑わす部分があった。「パールハーバー」等はその最たるものである。しかし、一方で、テーマミュージックの使い方が良く、その点、音楽のお陰でこの作品は本筋を見失わずに済んでいる。が、これは、この作品の「成果」では無く、知る人ぞ知る、余りにも有名なタイトル曲のお陰であり、つまりは「映画作品」として自立をすることがなく完結してしまった。残念である。

もうひとつ、これは舞台ではないので、観客の殆どは中心人物の3人の内、誰かに「感情移入」をしたくなるのだが、舞台の様に同じ土壌に3人が並び立っていれば、私はファントムに、隣の人はラウルに、後ろの人はクリスティーヌにと、それぞれが誰かの立場を取ることによって作品が夫々の中でより膨らみを増すのだが、これは映像であり、スクリーンに映しだされるという視覚の威力で、その感情移入が色々な人にどんどん左右されてしまうところが辛い。特に、クライマックスは、一体誰の立場を取ったらいいのか分からなくなり、結果、作家が本当に言いたかったのは何なのかが全く分からなかった。それに、製作側が気づいているのか、それとも舞台版での蓄積なのか、最後のファントムの台詞は、本来「決め台詞」の筈なのに色々言い過ぎている。そして、このシーンがこの作品を象徴してしまっている。これも残念であった。

エミー・ロッサムは素晴らしかった。彼女が歌っている姿はまさに「天使」である。この撮影の時は16歳。その後変声期を迎えたらしく、この美声はこの映画以外では聴く事ができない。しかし、極端に言えば、筆者もそんなにオペラを見るわけでは無いが、彼女の美声を殆ど2時間以上フルに聴けることを考えれば1800円は決して高くない。この点はシアターに行くことをお薦めする。筆者も歌を聴くだけのために又行こうと思っている。しかし、演技はもうひとつ。どことなく、ペネロペに似ている上に彼女より声が良く、訛りもないので、今後は演技力向上に期待したい。良い女優になって欲しいと願う。

ジェラルド・バトラーは言うことなし。この人も舞台の長い人だが、この作品では映画向きのヴォーカルをこなしているのが印象的だった。前述した美術効果の影響もあり、彼に正義があると勘違いしてしまうのは、演出よりも演技力が勝ってしまった逆効果である。

最後にアンドリュー・ロイド=ウェーバーについて、多分、このブログで彼について触れることはこの先もそんなに無いと思うので一言。大変その才能は尊敬し、個人としては音楽的に影響を受けた人である。特に銀幕においては「ジーザズ・クライスト・スーパースター」であり、「エビータ」でありと、前者は当時クラシックで鋼金を叩いていた筆者を6本の弦楽器に引きずり込んだきっかけになった作品である。今作品は音楽だけでなく、製作・脚本も担当したが、これが仇になったというのが筆者の結論だ。

映画という総合芸術は、超一流の脚本も、超一流の音楽も、或いは超一流の美術も時として並び立たないことをものの見事に証明してくれた作品である。


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by turtoone | 2005-01-30 14:38 | 映画(あ行)
b0046687_11583228.jpgこの作品も公開時には当ブログを立ち上げていなかったので、ここで書く。正直なところ、スクリーンで見たときには、結構迫力のある作品だなぁと思ったが、DVDを自宅のモニターで見るとその魅力は半減した。但し、作品を通じて、「バレエ」という種目は「映画」と同じで総合芸術であるということと、斬新性を常に追究しているスポーツであると再確認したことだ。そういう意味では「映画」よりもスポーティーであり活動的な領域に属される。又、オペラよりも斬新であるし、演劇より芸術的な、そんな位置付けである。

そしてこの作品で特筆すべきはネーヴ・キャンベルである。彼女は幼い頃からバレエ・ダンサーを目指していたとはいうが、それにしても吹替えなしでこれだけのダンスをこなしたという点は大絶賛、拍手喝采である。今回の作品案を持ち込んだのも彼女。そういう意味では目指していたバレエダンサーと結果的には違う境遇だが、バレエを周知させた功績とか表現に関しては、小さい頃からの夢を果たしたといえよう。立派な生き方だあると感銘する。その彼女の意気込みとか気合とかが全編に流れていて、一つ間違うと「ドキュメンタリー」になり勝ちな内容をところどころでテンションを上げてくれるので、何とか2時間を飽きないで見せてくれる。

ただ、こういう作品にありがちなパターンはひとつも逸脱せずに全部踏んでいて、例えばベテランダンサーの怠慢、振り付け師の傲慢、新人の苦悩、主役のトラブルとありがちな要素は全部出し、ラストはステージシーンという・・・ 「前評判」が高かっただけに残念な部分もあった。個人的には、この作品の少し前の公開だった「センターステージ」の方が、若々しくて、青春セイシュンしていて好きである。

監督は「ゴスフォード・パーク」のロバートアルマン。「ゴス~」の、といってしまうほど、筆者的にはこの監督の作品は余り見ていない。「ザ・プレイヤー」、「ショートカッツ」という最近の話題作もあるが、筆者的には「ゴス~」より前は、なんと「マッシュ」まで遡る。

ちなみにスージーの役はスージー・キューザックであり、ジヨーン&ジョン・キューザックの妹が演じている。彼女のことはこの映画で初めて知った。


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by turtoone | 2005-01-29 12:39 | 映画(は行)
b0046687_0192544.jpg良くオスカーでは、「五冠」とか「六冠」とか言われる。作品、監督、脚本、男女主演独占すると五冠で、作品、監督、男女主助演を独占すると六冠とか色々と言われるが、同時受賞で一番多いのはなんと言っても「作品賞」と「監督賞」である。過去76回の開催で、何と56回が、作品賞の監督が監督賞に輝いている。

最近気になるのは、71回から76回は、作品賞と監督賞が同一作品と別作品というのが交互に選出されている。列記すると、
71回 「恋におちたシェイクスピア」とスティーヴン・スピルバーグで別
72回 「アメリカン・ビューティー」とサム・メンデスで同じ
73回 「グラディエイター」とスティーブン・ソダーバーグで別
74回 「ビューティフル・マインド」とロン・ハワードで同じ
75回 「シカゴ」とロマン・ポランスキーで別
76回 「ロード・オブ・ザ・リング3」とピーター・ジャクソンで同じ
つまり、この順番で行くと、今年は作品賞と監督賞が別になる番である。
もっとも、この71回(「タイタニック」とジェームス・キャメロン)以前を遡ると、なんと、63回(「ダンス・ウィズ・ウルブス」とケビン・コスナー)まで9年間、ずっと作品と監督は一緒である。更に、この62回(作品が「ドライビング・ミス・デイジー」で監督がオリバー・ストーンで別)から遡ると、61回(「レインマン」とバリー・レビンソン)から55回(「ガンジー」とリチャード・アッテンボロー)まで7年間同じである。ちなみに、54回は作品が「炎のランナー」で、監督は「レッズ」のウォーレン・ビーティであった。

昔のことは分からないが、1970年以降で考えると、作品と監督は殆ど「同じ」で、ごくたまに別になるときは、「なにかの間違い」という気がする。例えば、71回も、何故スピルバーグが選出されたのか(しかも対象作は「プライベート・ライアン」)は、それまでずっとアカデミーが彼を敬遠してきた罪滅ぼし以外に何者も無い。スビルバーグとオスカーの因縁は長く、特に、「E.T.」で確実と言われたのを逃し、更に、誰が見ても間違いないと言われた「カラーパープル」でもアカデミーから嫌われた。漸く、「シンドラーのリスト」で監督賞を獲得したときに、「長く果てしない渇望の末に口にする水ほど美味なものはない」という名スピーチを残したのである。71回の受賞はまさにその罪滅ぼしだった。

今年は77回という「ゾロメ」である。「シンドラー」は66回というやはりゾロメの年に念願の初受賞であったことを考えると、今年はスコセッシかなぁ。それとさらにその前のゾロメの55回の受賞作は「ガンジー」、つまりゾロメの回は、実在人物を扱った作品で、更に、作品賞と監督賞は同一である。これらのことを総合すると、やはりこの77回は「アビエイター」でマーチン・スコセッシという具合にならないだろうか。いやはや、こじつけ以外の何物でも無いが。



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by turtoone | 2005-01-28 23:40 | 映画関連
b0046687_22544051.jpg既に御存知のことと思うが、全米プロデューサー協会賞が発表され、みごとに「アビエイター」が受賞した。PGA(Producers Guild of America)に所属するの会員のほとんどがアカデミーにも所属しているため、過去15年の歴史の中で、同賞に輝いた作品がアカデミー賞最優秀作品賞を受賞したケースは11回。「アビエイター」は、ゴールデン・グローブ賞も獲得しており、アカデミー賞受賞の期待がかなり高まったといえる。
PGAの公式サイトはこちらから。

さて、「アカデミー賞"アビエイター最多ノミネート"特別企画第一弾」として、まずは昨年度のこの賞を振り返り、筆者の意見を書く。

正直なところ「賞レース」金銭レース様相がノミネート前から漂い、例年より1ヶ月早い開催となったが、結果は予想された通りの残念なものであった。「L.O.T.R」が作品として決して低いとは思わないが、審査員は何を基準にこの作品を今更の様に選出したかは本当に不思議で、金銭レースを逆に証明してしまった形になった。また、1ヶ月早まったことで、「コールド・オブ・マウンテン」が外れ、本命不在となったのも事実。それは何よりも作品をクオリティが証明している。監督賞もイースト・ウッドだったでしょう。脚本も「ミスティックリバー」でしたね。だからこの作品は4部門取っていた筈。作品賞があの中から選出するのは難しく、逆に良い作品が結構落選してしまったのが辛い。今年でいえば、「キンゼイ」の落選は大きかった。「パッション」は仕方ないか・・・。

そんな興ざめしたオスカーが前回だけかと思うと、実はそうでもなく、一昨年も全然納得していない。特に「G.O.N.Y」絡みということもあるが、「戦場のピアニスト」は、まだまだオスカー会員にユダヤ色が強いことを証明した。もうこの類いはこりごりで、「シンドラー」で終幕して欲しかった。更に、オスカーは得意の「埋め合わせ」をするのが常で、この年に(大好きな・・・)ニコールが主演女優を獲得したが作品は「めぐりあう時間たち」。この映画、正直酷い。原作を読んで欲しいし、原作を読んだら、この映画は見られないし、ニコールも鼻を高くして見られた演技で無い。が、なんでこうなったかというと簡単で、その前年に「ムーラン・ルージュ」の大本命を、オスカー自体の存在意義と有色層への人気回復のため、ハルベリーの受賞に蹴飛ばされた穴埋めである。ニコールはあの作品でオスカー取れるんなら、今後出演するすべての作品がオスカーの対象であろう。

ということでもここ数年、中々納得できる受賞というのが少ない中、今年は最終的にどうなるのか? 筆者の大予測は直前に発表することとして、暫くはオスカーの歴史を、通常のレビューと並行してお送りしたい。


アカデミー公式サイト


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by turtoone | 2005-01-26 22:55 | 映画関連
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やったぁ。ついに、アカデミー賞ノミネートで、筆者がずっと応援している「アビエイター」が、作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ、11部門にノミネートされた。応援してくださった皆様に感謝の意を述べたい!!!

と、いきなり大はしゃぎで始まってしまったが、実は下馬評や在米の(意地悪な・・・)友人たちに、「アビエイター? ないない、ノミネートもないよ、特にレオはねぇ~」というメールや、わざわざ国際電話まで、(中には、自分のHPで「日本にはこんな愚かな奴がいる」とまで、紹介してリンクまで貼ってくれた、愛すべき後輩も・・・)くれた輩がたくさんいたので、意地になっていた反面、本当にダイジョ~ブかぁ~と、疑心暗鬼になっていたのも事実。今日は、ホッとしたというのが本当のところ。

第75回では、「ギャングオブニューヨーク」(←実はこの映画好きなんだぁ~、いつかレビュー書きますね・・・)が、「シカゴ」に次ぐ11部門にノミネートされたにも係わらず、何にも取れなかったという思い出したく無い出来事が・・・。そして、マーチン・スコセッシもまさに「無冠の帝王」。レオはまだ若いが、トム・クルーズの例だってあるし、(トムもこのまま行ったら第2のアル・パチーノに・・・)兎に角、賞が決定するまでは、ヤキモキの日々が続くと思う。

こんな状態の中、週末には「Ray」と、賞には直接関係ないが「オペラ座の怪人」が封切られるが、果たして冷静に公平に鑑賞できるかどうか。今から自信がない。

各賞ノミネートの詳細は、リンクしたサイトをご参考頂くとして、2月27日本大会までは、色々なアカデミー企画を掲載していく予定。どうぞよろしく。



公式サイト
ノミネート作品はこちらで確認を
アカデミー賞専門サイト「OSCAR PLANET」

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by turtoone | 2005-01-26 21:56 | 映画関連
b0046687_2155520.jpgレイダースのレビューでも少し触れたが、この作品というのは大変「面白い」時期にある。ハリソン暦でいえば、帝国の逆襲→レイダース→ブレードランナー→ジェダイの復讐→魔宮の伝説となる。ルーカス暦だと殆ど似ているので割愛して、スピルバーグ暦でみると一番興味があるのが、レイダース→E.T.→魔宮の伝説→バック・トゥーザ・フューチャーである。何が言いたいかというと、これは多分、特撮の締めるパーセンテージが高くなっていく歴史である。同時に、技術も向上しているのである。

特に、本作でいえば、「トロッコ」のシーンである。このシーンに関しては、ジェダイの復讐で見られたスピーダーバイクの空中戦を更にパワーアップさせた特撮である。スピーダーより撮影技術が勝っているのは、観客がトロッコに乗ってる臨場感を与えたところだ。このシーンで劇場なのにトロッコ酔いした人も多いと思う。そしてこのシーンの殆どが「模型」であるところが撮影の妙なのである。確かに、特撮技術はこの時代より現在の方が遥かに進化しているが、遊び心という点では、この作品が頂点であ。スピルバーグは更にこの後、遊び心を満喫させるために「バック・トゥーザ・フューチャー」では、ブラウン博士に劇中でオモチャを作らせるという遊びまで高じている。素晴らしい贅沢である。これらを考慮するとGSコンビの頂点に立つ作品が、この「魔宮の伝説」であるといっても過言では無い。

物語に少し触れると、この作品が冒頭から興味を引いたのは、前作より時代が前に戻ったということ。こういう設定も珍しい。そして、作品が観客のために「パターン化」されたこと。レイダース同様、冒頭のシーンから「盗み」を行い、プロローグシーンとしての掴みは見事である。レイダースで慣れているから、観客もこのシーンが本編と繋がっていようがいまいが関係無い。そして、お得意の「これでもかっ」というショート・ショートのアドベンチャーシーンの連続である。冒頭では「毒消し」にすら個性を吹き込んだような「冒険」をさせて楽しんでいる。ハリソン・ファンにはじれったいだろうね・・・。

又、この作品は相棒が「女性と子供」というところも、一体どうなってしまうのか?実は、インディは途中で死んでしまうのではないかと思うが、そうか、前作より過去の作品だからと、妙に安心して見ていられるのが正直スゴイ。知らないうちに、頼りない相棒が力強く見えたりするから不思議だ。

GSの本当の楽しみは、劇中だけでなく、そんな自分たちの仕掛けた「トリック」に、何時しか観客が填まり込んでしまうところなんじゃないか?


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by turtoone | 2005-01-25 22:37 | 映画(あ行)
b0046687_2312175.jpgこのシリーズの第一作目は、「レイダース/失われたアーク」というタイトルでしたが、実は、DVDだと、現在は、4枚組(3作品プラス映像特典テンコ盛り)しか発売していない。しかも、第一作めだけを<ラ行>まで順番を待ってレビューを書くのも、なんとなく変な感じだし、最近は映画関係の書物やサイトを見ると「インディージョンズ/レイダース~」って表記してあるものが殆どなので、ここで書くことにした。ちなみに、この4枚組DVDの正式なタイトルは「アドベンチャー・オブ・インディージョーンズ」らしい。本来は<ア>の時に書かなくてはいけなかったらしい。

さて、言い訳が長くなったが、知る人ぞ知る「スターウォーズ」フリークの筆者が、そのスターウォーズ以上に興奮したのが、この「インディージョーンズ」のシリーズである。特に、この第一作目を最初に見たときには、映画でこんなにエキサイトしたことはないと、映画館で呆然としていた覚えがある。当時はGSコンビといわれた、ルーカスとスビルバーグのコラボは、当時の映画界では色々な意味で「翔んでいた」←これも、当時の言葉だね・・・。

又、今日あるSFのすべての始まりが「スターウォーズ」であるように、今日ある「アドベンチャー」の原点はこの「レイダース」であることは間違い無い。これ以降のこの類いの作品は、すべて、「レイダース」を基準として制作され評価されるようになった。この映画からそろそろ四半世紀が経とうとしているが、未だに、物語的に、技術的に、そして俳優的にもこの作品を超えるものは残念ながら輩出されていない。同じことは「スターウォーズ」にもいえるのであるが。同時にハリソンフォードという俳優が、時期的には「帝国の逆襲」の直後であり、「ブレードランナー」、「ジェダイの復讐」という大作の間に出演した、つまり、一番最高潮の時の映画だけに、沢山の魅力に包まれて、見るたびに色々な発見のある「奥の深い俳優」だということが分かる。失礼ながら、俳優というのは演技の「上手い下手」で評価するだけではないことが、この人を見ていて思うのである。

筆者は昔の「マカロニ・ウエスタン」という作品には興味も無く、全く分からないのだが、この作品には、それらの名画のパロディや焼き直しが沢山含まれているらしい。その辺りに詳しい方がいらっしゃったら、是非是非、お教え頂きたい。


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by turtoone | 2005-01-24 23:47 | 映画(あ行)

オーシャンズ12

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この作品は「オーシャンズ11」とは全く別の作品に仕上がった。一応、冒頭辺りに「オーシャンズ11」を引っ張ったシーンがあるが、これが全く無くてもこの映画は成立するし、更に、前作を冷やかしている箇所がたくさんあり、それは中々「シャレ」に富んだ作品に仕上がっている。オープニングにいきなり、今回参加の「新顔」を出しているところも、制作側の意図が明らかである。

「オーシャンズ11」はそれなりの実績を収めた。しかも今回はこの成功作のメンバー、所謂、オーシャンと11人の仲間が、誰一人欠けることなくスタートしたことだけでも大きな拍手を贈りたい。今までの感覚だとやはり成功した前作に引きずられてしまうものであるが、ハリウッドの風雲児、スティーブン・ソダーバーグにこの方程式はまったく通用せず、受け入れられないことがはっきりしていた。新しい意思表示てであり、この心意気は高く評価できる。

又、前作は前代未聞の「カジノ破り」でその計画から実行、結果を周到かつ詳細に描いていたが、今作品は、そういう細部に拘らず、いわば「芸術的」な仕上がりをみせている。ひとつひとつの仕掛けに「ウラ」の「ウラ」を作りながら、一方で観客に謎解きをする間をいれず、次のアイテムを出してくるという繋がりは、まるで「マジック」でも見せられている様な早いテンポで、視聴者を引っ張っていくスピード感がある。そして、トリックのオチは、流石に全くといって良いほど、筆者には予測がつかなかった。しかし、それと引き換えの様に、ラストは殆どの人が映画の前半から「こうなる」と予測されるものが立て続けにふたつ程続く。そのバランスと、観客との「駈け引き」が絶妙で、やはり、前述した様に高度なマジックを連続してみているようで、スクリーンと観客の間に、不思議な呼吸の一体感が生まれるところがすごい。

しかし、ひとつだけ残念なのが、この作品制作の「ウラ」の部分が結構オモテに出てしまったということ。ジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタ=ジョーンズを取り巻く確執で、ジュリアが突然、実名になったり、タイトルバックの気の使い方など・・・。ラストによれば、キャサ・ゼタはもしかしたら次回作で仲間になれそうだが、そうなったら今度は我儘なジュリアが下りるから、「オーシャンズ13」というタイトルは殆ど可能性が無く、「オーシャンズ12パート2」になってしまうのではないかという余計な心配をさせられる作品であった。

そして、そう願いたい(ジュリアが下りるということでなく、キャサ・ゼタが加わって欲しいということ)ほど、この作品で一番輝いていたのは、キャサ・ゼタである。「ターミナル」の時もとてもキュートさを感じ、それまでの彼女とは違う新しい魅力をたくさん放っていたが、今作はそれ以上。優しさと、艶やかさに磨きがかかってきた。一方心配なのは、ジュリア・ロバーツで、オスカー受賞作「エリンブロコビッチ」を頂点に、演技にも女優としても余りパッとしない。産休だけでなく、暫く充電した方が良いと思う。もうひとり、ヴァンサン・カッセルは見事だった。特にレーザー光線のシーンは、この作品の中でも必見のシーンである。もし次回作があるとすれば、この展開なら必ず絡んで来るキャラなので、是非とも期待をしたい。

ハリウッドの常識を打開したい。ソダーバーグのそんな心意気が随所に現れた、前作とは全く違う、そして前作よりもずっと高い評価を下すことのできる作品である。


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by turtoone | 2005-01-23 23:15 | 映画(あ行)
b0046687_17535760.jpg歴史スペクタルというジャンルは個人的に大変好きである。この作品は、当ブログを立ち上げる少し前に公開されたものなので、DVD購入に併せてレビューを書こうと思っていた。

作品を見る前から興味が沢山あった。ひとつはアーサー王には沢山の伝説があり、どの説を取るのかという興味であった。事実、これまでも結構多くの作品に「アーサー王」は登場する。又、アーサー王伝説というよりも、エクスカリバーの「聖剣伝説」であり、「アーサー王と円卓の騎士たち」伝説であり、更には「ランスロット伝説」だったりと関連・付随しているものも大変数が多い。個人的な興味による偏りもあり、例えば「魔法使いマーリンに育てられたアーサー」だったり、「王妃とランスロットの不倫」等、断片的な物が多い。この点に関して、物語は「ブリテンの成立と王の即位」をゴールにして、アーサーという人物像を掘り下げるわけではなく、ローマ帝国の崩壊とヨーロッパ史の大きな転換点にあることを中心に纏めてしまっている。本質に触れずに上手く逃げたというのが筆者の印象であり、そのお陰でアーサー自身を暈してしまったことにより、主人公への感情移入が困難になってしまった。こういう作品であるから、それもオーケーだが、「ベン・ハー」や「グラディエイター」の様に時を越えても、人間性という物への強い感動を吹き込むことが出来なかったのは残念である。結局この作品も「アーサー伝説」で終わってしまい、それは、子供の夢枕に聞かせる冒険小説と寸分の違いが無くなってしまっている。

もうひとつの大きな興味は、ジェリー・ブラッカイマーという今もっとも旬な製作者が始めて扱った「歴史史劇」という事であった。「パイレーツ・オブ・カリビアン」で、ディズニー物というだけでない新しい境地を開き、興行的にも、作品の質的にも大きな成果を残した彼が、どんな影響を与えるかに注目したが、それは大部分で満足のいくものであった。特に、ブラッカイマーらしいと思ったシーンが「大氷原」でサクソンと戦闘するところである。公開中の作品でないので多少ネタバレすると、氷を下から撮っているカメラワークの発想や、氷が割れていくシーンの構成などは、他の製作者の作品には中々ありえない。この辺りに、「ザ・ロック」や「パールハーバー」に共通するものを見出せる。しかし、ひとつだけ、「音楽」は頂けない。如何にもブラッカイマーの共通旋律であった。これは残念ながら、大きくこの映画の評価を下げる要因である。

音楽といえば、最近は18~19世紀のように、音楽と演劇という文化的コラボがとても希薄になっていることを感じる。例えば、個人的な趣味で恐縮だが、リックウェクマン等は「アーサー王」の物語の一大組曲を作曲していて、この作品は音楽だけでアーサーという人間を発想できるほど素晴らしい。例えば、シェイクスピアとメンデルスゾーンがコラボった様に、現代でも、「音楽家の半生」を描くようなものでなく、音楽作品ありきの、映画制作がもっとあっても良いと思う。

作品としての評価は然程高く出来なかったが、今後のブラッカイマー製作には数々のレシピを提案できたことに、期待値は高い。


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アーサー王の関連サイト
「アーサー王伝説とケルト人伝説」


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by turtoone | 2005-01-22 22:32 | 映画(か行)