暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

2005年 11月 03日 ( 1 )

b0046687_1714777.jpg「中国に伝説となった三人の姉妹がいた。 ひとりは金を愛し、 ひとりは権力を愛し、 ひとりは国を愛した・・・」で始まるこの香港と日本の合作映画であるが、しかし、いやいや彼女三人が本当に愛したのは「宋家」という家ではなかったのか? オリジナルタイトルも「宋家王朝」である。それはさておき、以前「ラストエンペラー」のところでも書いたが、中国史を描いた作品の中で、中国国内で制作されたものを除いては、近代のモノばかりであるのは残念だ。中国4000年の歴史の中には、数々の英雄、様々な王朝や権力、偉大なる賢人・策士、獰猛な将軍、そして、決して描写しきれることの無い雄大な大自然の姿を今をもとどめているのである。そしてこの国は、平気で海賊版を作っても法で縛らないし、アヘン戦争以降、戦争の名目で国外に出兵したことなど一度もないのに戦勝国だし、国境を無視して他国の天然資源を平気で略奪するし、輸出しているキムチに寄生虫の卵が入っているという事実を突きつけられると、輸入してもいない韓国キムチの虚偽報道をするなど、いやいや、凡人の筆者には全く理解不可能なのであるが、一方でこの中国4000年の興亡を追っていると、何かそこに、この国土の潮流を多少は理解できるような気がしないでもない。だからという訳ではないが、前述の通り、この国をもっと理解するためにも、中国史の壮大な物語の映画作品化を期待したいのである。

そんな中、この映画には「孫文」が描かれている。恐らく、「世界史の偉人100人」を上げれば、必ず殆どの人がこの名前を入れる出あろう「孫文」。筆者にとってもそれは当然だし、「中国史の10人」いや、「中国史の偉大なる5人」の5人の内には必ず入れるであろう偉人が孫文である。5人となると難しいが、「太公望」、「始皇帝」、「孔子」、「諸葛亮」とやはり「孫文」は筆者の中では絶対「中国史の5人」に選ぶことの出来る人物である。ご存知の様に孫文は、ハワイにわたり医師になり、東京で「中国革命同盟会」を結成し、「三民主義」を提唱。その後も激動の人生を歩んだが、「革命いまだならず」という言葉を残して1925年に亡くなった。孫文がもう少し長く生きていれば、中国ももっと国際的に大きな変革・成長を遂げていたに違いないし、極論を言えば、日本が中国に攻めることも無かったかもしれない。そう考えると歴史というのは皮肉であり残酷でもある。

作品に関して少し書くと、題材としては大変良かったが、この作品の唯一の欠点は回想シーンが多すぎたこと。それも、所謂フラッシュ・バックでなく、既にこの作品の中で出てきたシーンを何度も繰り返している。これは映画の手法としては完全にNoである。これは。例えば大河ドラマ「義経」で、死んでから何年も経つのに、何度も渡哲也の清盛(おまけに演技が下手なので耐えられない・・・、何年か前の信長と同じ)が出てくるのと同じで、まだ、続きもののドラマなら許せるが、映画作品で、しかも同じシーンを何度も出すというのは、それがサスペンスの謎解きのような「主題」であるのならまだしも、全く許されない脚本・演出である。これが全体的に作品の評価を下げたし、テンポも悪くなってしまった結果、もっともこの作品で重要視しなければいけない「三姉妹」の心理描写ができなかった。逆の言い方をすれば、三姉妹の原点が、回顧シーンにあるとしたら、意地悪かも知れないが冒頭に書いたように、この姉妹が本当に愛したのは、お互いのパートナーの生き方でなく、「宋家」という自分の実家、つまりは大いなる「ファミコン姉妹」の物語だったということになってしまうのである。同時にこの三姉妹の夫達も上手く描けなかった。特に。蒋介石に至っては、彼が何故、中国本土を捨てなければならなかったのか、又、孫文との関係も、中国共産党との経緯も、もっと克明に描くべきだったと言える。145分の作品にそれらを加えると160分という長いものになってしまうが、だからその分回顧シーンを全部カットして良かった。それで丁度良い長さになる。視点が良かっただけに大変残念な作品である。

もうひとつ、この作品は香港と日本の合作なのに、またまたいい加減な日本が描かれている。この国の文化や伝統、古き良き物というのは、そんなに世界に紹介するのに難しいものなのだろうか?


allcinema ONLINEの作品ページ
goo映画の作品ページ


よろしかったら、こちらにご協力を。映画のブログも検索できます。
人気blogランキング
[PR]
by turtoone | 2005-11-03 17:21 | 映画(さ行)