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暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ハンコック

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この作品に関しては、作品のストーリー自体より他に幾つかの興味があったのだけど、結局、ヒーロー物の大衆娯楽作品なのか、後半から終盤の部分が主題なのかがはっきりせずに終わってしまった。消化不良な展開だったことは歪めないが、斬新さはないものの、ヒーロー作品としての異質さは十分表現してくれたと思う。

幾つかの興味について書く。まず、ウィル・スミスについてであるが、どうして彼はここいう中途半端な作品にばかり出演するのだろうか。私は黒人男優の中では、デンゼル・ワシントンに並ぶ存在だと思っているし、特に、ハリウッドの黒人スターとしては特別なオーラを放っているひとりだと思う。シャー子さまと共に映画のために来日していたときも、ふたりの放つオーラはそれぞれ違っていたが、片や御曹司でラップミュージシャンとして若くしてグラミーの栄誉に輝いた華やかな存在である一方、DVを受けた幼少の過去、体を壊してバレエを断念した経験を乗り越えて、モデルとして、また女優として一流になったそれぞれの威光はお互いのパワーがぶつかってしまうのではないかと思うくらい警戒したが、なるほど、こういう展開だったのかということに関しては納得した。ある意味では上手いプロモーションだったと思う。おっとウィルの話だったのだが、彼は「エネミー・オブ・アメリカ」の演技が一番好きだし、抜きん出ていると思うが、それは、こういう人間ドラマを演じた方が良いと思うのだ。勿論、彼の作品の中には、「インディペンス・ディ」を筆頭に、「アイ、ロボット」、「アイ・アム・レジェンド」と、メッセージ性の高い作品には出ているものの、どうしても役柄より作品の背景に特異なものが多いから、どうしても見過ごされてしまうのかもしれない。実際、シリアスな「幸せのちから」や「ALI」などはドラマ作品として自体の内容構成が悪く、演技をとやかくいう以前の問題であったからである。しかし、彼に期待するところは大。作品と役柄によっては、いつでもオスカーを取れる演技力の持ち主であることは事実である。

ふたつめの興味として「ハンコック」を製作した背景と意図である。スーパーヒーローの受難時代が長く、このブログで何度も書いているが、だったら最初から嫌われているヒーローにしてしまえという短絡さは何なのかと思いきや、展開の中で相棒を登場(しかし、これは殆どの映画ファンは予想できた筈)させ、結局はその相棒との係わり合いからハンコックというヒーローの出自と存在を明確にしようと試みたが、負のエネルギーが生じるが如くの、物語まで負の展開になってしまったのは可也問題が多い。スーパーヒーローの不器用さというのは、力の使い方が分からないというところで、スパイダーマンやインクレディブルなどにも一部表現されているが、背景として時代がヒーローを作り出して来たことへの終焉を物語っている傾向にあることを真っ向から否定するのかと思った。歴史に記されるが如く、ヒーローというのは一時のものに過ぎないし、それはたとえば、北京五輪におけるマイケル・フェルペスやウサイン・ボルトも生身のヒーローである。だが、敢えて4年に一度、五輪と米大統領選があるこの年にこの作品ぶつけてきたということに関してはそれ相当の意図をもってのものと思ったが、太古から脈々と人間を具に観察してきた神に近い立場という表現がある一方で、結局はヒロイズムが必要なのだいうことに落ち着いてしまったところは顕かに脚本のお粗末を露呈したに過ぎなかった。「ダークナイト」の潔いラストと比較するとそのコンセプトに雲泥の差が歴然である。

但し、ヒーローは時代に作られ、また、時代に抹殺される。その歴史的悲劇にたってみれば、後者を前提として前者の出自という皮肉なのだとしたらこれは大変興味のあるコンセプトだったのだから、その為には作品の土壌を大衆娯楽に来たことがそもそもの大失敗なのであろう。過去に無いコンセプトだけに、同じテーマでもう一度チャレンジする価値はあると思うが続編はやめて欲しい。(勿論、それだけはないだろうが・・・)

それと、来日していた際のシャー子はちょっと太っていたが気のせい?


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by turtoone | 2008-09-06 17:45 | 映画(は行)