暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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最高の人生の見つけ方

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やたらと評判が良く評価が高いので、マンデラの初日を蹴って急遽鑑賞に行った。いやいや本当に隙の無いくらい良く出来てる作品だ。ハリウッドならではの作品であり、なんと言うか「優等生」なのである。しかし、どうだろうか、原題は別として邦題の「最高の人生の見つけ方」ってところに固執すると、これが人生なのかい? そんな疑問を沢山残した作品だ。

「人生は如何に人から学べるか?」ハリウッドの好きなテーマのひとつである。設定も良く、裸一貫から一代で築いた大富豪エドワード(ジャック・ニコルソン)と、大学教授になる夢を捨てて、家族のために生涯を捧げた男カーター(モーガン・フリーマン)が妙に不自然に出会う。この辺りのリアリティが「病室は二人一室」という台詞だけに頼っていたので大変弱いのだが、そのあとの展開はハリウッド映画の教科書的な展開だ。なにしろ、演技巧者のふたりが良い。ニコルソンとフリーマン。このオスカー男優の共演は始めてだったであろうか。どちらも個性的だから、最初に病室で出会ったシーンはやけに実際もそうだったんじゃないかと興味をそそる。自分の病院が嫌ならすぐにでも変更は可能であるのに、妙にその部分だけは従順でない秘書トマス(ジョーン・ヘイズ)の存在感に、勘の良い方はその後の展開のキーマンになつていることを予測できるのだが、ラストはやられたな。そう、このラストの軽いドンデン返しも含めて、大変良くできた作品である。まるで優等生のような映画の作り、二人の老人とその人生のサイドストーリーに正直その通りだと思うが、よくよく鑑賞を終えると、ただ、その連続なだけ。とても良く出来た作品なだけで、それ以上がない。(とても良く出来たものにそれ以上が必要なのかというツッコミは別として)

例えばこのふたりの役柄が逆だったらどうなったか。違和感で終ったか、それともこの二人だからもっと刺激的に演じられ、本当に人生はどんな人にとってもかけがい物なんだって伝わったんじゃないかって考える。つまりは、勿論役者ありきの映画なんだが、要するに、この二人を持ってきたから良く出来た作品で、そうでなければ成立しないところが逆にすごく怖い作品なのである。そんなの当たり前じゃないかって言われるかもしれないが、筆者が言いたいのは、だからハリウッドは今以上の映画作品を作れる「要素」が見つからないんだよって言いたい。最高の人生は見つかったのだから、最高の作品を作れる要素をもっと見つけて欲しいと思うのは偏屈な批評かなぁ。この作品では秘書 トマスの存在が大きい。台詞に関しても、彼が絡んでいるときは常に一言一言が巧みで次のシーン、或いは後半の部分を予測させてくれている。だから二大スターの共演も良かったがその部分を上手く繋いだ橋渡しとなった。きっと撮影中もそうだったのじゃないかと憶測できる。

もうひとつ、最後は金を使ったが、そうじゃなきゃ「最高の人生」が手には入らなかったんじゃないかって誤解を受ける作りである。勿論、エドワードの立場で言えば、最良の友を見つけた。そしてその友人のお陰で後継者も。勿論トマスがその後継者の後見人になることも含んでの終わり方は素晴らしい。しかし、カーターの方はどうだった。最後の一族の団欒が彼の望みだとするのはこの脚本からすると説明不足であり、かつ弱い。つまりは大学教授になりたかった彼は、最後に優秀な弟子を得たのであるというように理解しないとこのふたりの関係はイーブンにならない。しかし、それはちょっときつい言い訳だ。つまりは、この辺りの「辛さ」が、やはり今のハリウッド映画界の行き詰まりを象徴してはいないか。邦題だけで考えれば、フリーマンとしては「ミリオンダラー・ベイビー」役柄のほうが、人生の尊さを語っていると言えないか?

蛇足だが、カーターはあれだけ雑学(だけではないが)が詳しいのに無駄にしてきたという45年の中で一度もクイズ番組に出なかったのか? 出ていたら恐らくクイズ王になれたし今から出ても遅くなかったよなと、結構そう思った方はいなかった?それからエドワードの結婚遍歴って、ニコルソンの私生活と殆ど同じだっていうのにも笑った。そう、筆者はどうも他の人と違うところで笑っていたらしい。そうそう、輪廻転生のカタツムリの話は基督教徒のジョークとしては最高だ。

人生に優等生なんかいないのに、結果的に優等生な映画を作ってしまった部分が残念だが、兎に角良くできている作品であることは間違いない。ご覧になる予定の方は、是非、細かい部分にも拘って鑑賞されたし。


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by turtoone | 2008-05-17 22:11 | 映画(さ行)