暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ブラックブック ~新作DVD~

b0046687_23343626.jpg1944年第二次世界大戦禍、ナチスの占領下にあった「オランダ」が舞台の作品を、オランダ人監督の、ポール・ヴァーホーベン、オランダの女優、カリス・ファン・ハウテンの主演で、オランダ・ドイツ・イギリス・ベルギーの4国合作で製作された期待の作品である。

ポール・ヴァーホーベンといえば、「ロボコップ」、「トータル・リコール」や「スターシップ・トゥルーパー」で、確かに「氷の微笑」などもあるが、前者の様な作品以外は、超不評作品となった「ショーガール」などもある意味代表的で、果たしてこういう社会派テーマをどの程度扱えるかというのが、公開前からの期待であった。ただ、単館上映でしかも短期が多く、筆者も2回目を鑑賞しようと思ったときには既に東京では上映していなかった。そこでDVDの発売を只管待ち望んでいたのである。

戦後60年以上経って、今尚、この問題が取り上げ作品化されるということに、極東に生まれた筆者にはどうにもピンと来ないのが実際である。しかし、翻って、では、わが国がやって来たことについて言えば、やはり同じような立場から、歴史の事実を風化させたくないという近隣の事情を理解できないでは済まされない。そういう意味で全世界的にナチスはその象徴を未だ背負っているが、同時にこれは全人類への警鐘である。オランダという国は王国であり、また民度の高い国で、国民の力強い国である。しかし、この国はその歴史が示すように、人間同士の戦いの前に大自然との戦いが今も続いている国である。ヨーロッパの各国が、自然を支配しようと考える中で、このオランダは共生の道を考えて来た。いや、考えたのではなく、それしか方法が無かったのである。だから、人間同士の戦いは二の次になってしまい、結果、一時期は世界の海を支配するほどの航海技術と政治力を持っていたが、18世紀末のフランス革命の影響以降は、中々、国家を取り巻く環境は複雑・混沌としていた歴史を持っている。また、この作品とは直接関係ないが、第二次世界大戦で日蘭は戦争状態にあった。日本はオランダが植民地支配していたインドネシア(当時は東インド)を侵略、オランダ軍は降伏した。日本軍は捕虜の中から女性を強制連行し従軍慰安婦としたという所謂「白馬事件」も起こり、結果、戦後日本は1000万ドル(1956年当時36億円)を支払っている。しかし、そもそもオランダの参戦はアメリカの抗日戦争勃発に呼応するもので、戦争を仕掛けたのはオランダの方であるから、ナチスの占領とは可也意味合いが違う。

ナチスを取り扱った作品は多く、筆者もこのテーマは前述のように「ピンと来ない」と言いながらも、殆ど鑑賞しているし、「シンドラーのリスト」に関しては、筆者の映画採点でも最高得点を獲得している。この作品もストーリー的に衝撃的なものは何もなく、今まで色々と証言されてきたことの集大成のようにうまく纏めてある。だが、それ以上にこの作品が、こと「映画」として価値があるのはなんといっても、カリス・ファン・ハウテンを「綺麗に」撮っていることである。女優を綺麗に取るというのは、映画の原点であると、筆者は常々言っているが、この作品はこのことに尽きるし、それがナチスを扱った作品の中で実現したという点も大きな魅力である。この監督は確かに「氷の微笑」などで、女優の妖艶さは随分撮ってきた。「ショーガール」もあるダークな部分の美しさは撮っていた。しかし、この作品は違う。このカリス・ファン・ハウテンは、映画の王道としての美しい女優を撮り尽した素晴らしい作品である。これがオランダ監督、オランダ女優によるものというところが大きい。

ナチスとユダヤのことは兎も角も、是非これからも美しい女優を撮り続けて欲しいと願うのである。


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by turtoone | 2007-10-27 23:35 | 映画(は行)