暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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クリムト ~新作DVD~

b0046687_22242614.jpgクリムトというと思い出すのが、昨年だったか、史上最高値で、彼の作品「アデーレ・ブロッホバウアー1」が売却されたことであろうか。実際、偉大なる画家グスタフ・クリムトの物語であるが、彼は生存中にその才能を認められた数少ない幸運な画家という言い方も出来る。又、クリムトというとやはり「エロス」という単語とは無縁ではいられない。考えてみれば映画作品の画家モノも結構多い。しかし、大体が芸術家なんていうひとたちは、ハチャメチャな人生を送っていて、その生涯がそのまま芸術みたいな人ばかりである。筆者なんかもも若い頃は芸術家っぽく振舞ったりしたことがあるが、本当の芸術家ではないからどこかで常識に填まってしまって結局偽者だって自覚してしまうのである。だが、筆者の周りには、やはり芸術家っていうのが何人か居て、勿論、こんなクリムトの時代と違うから、それなりに食うに困らないでやっている輩も居たりする。でも彼等に共通していることといえば、やはり常識という枠には絶対の填まらないという事である。

ところで、この作品は「クリムト」の一体何を描くのか、公開の時から気になってしまったが、それも良く分からない内に見逃した。というか、筆者が知っているクリムトは、筆者の感覚では全く理解できない後期印象派の作品の数々と、もうひとつ、人間クリムトという部分では、最愛の弟、エルンストを若くして亡くしたことと、何といっても、ウィーン大学大講堂の天井画の『学部の絵』である。この天井画は『哲学』、『医学』、『法学』の3部からなり、人間の知性の勝利を表現するという依頼者の意図を全く無視し、これら3枚の絵は理性の優越性を否定する寓意に満ちたものを製作することで、後々までにも大論争を引き起こした。つまりは、筆者の知っているクリムトというのは、そんなにストーリーにするのに面白い人物ではないということであった。前述したエロスというキーワードもあるが、芸術なんて所詮、エロスも求めるものの中のひとつの選択肢で、自画像を書かない画家はいても、裸体を書かない画家はいない。そんな、クリムトに対する大きな期待と誤解が入り混じって余り良い鑑賞にはならなかったのかも知れない。映画作品としても、芸術家としての想像力の一端を表現することに成功したが、物語としの繋がりは良くなかった。

ところで、ジョン・マルコビッチであるが、驚いたのはクリムトに良く似ているということ。この俳優は個性の強い人で、余り役作りはしない人なのかと今まで思ってきたが、それは大いなる誤解だったのかも知れない。この演技で観る彼は、随分アクが取れ、年齢と共に渋さを増してきた。但し、奇妙な俳優だけに、これも演技だとしたらやはり恐ろしい。又、画家の作品だからかも知れないが、美術は良かった。特に前半で全裸のモデルが何人も天井から下がっている布のブランコに乗っているシーンなんて、何とも美しい。そう、完成品の絵画から想定した創作現場は見事であった。こんなシーンばっかりなら良かったんだが。

彼が出ているので作品の合間合間で「ジョン・マルコビッチの穴」に通じるものを感じてしまったけれど、考え過ぎの様で・・・?


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by turtoone | 2007-05-02 23:25 | 映画(か行)