暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ブラッド・ダイヤモンド ~試写会鑑賞~

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久々の、というか、本当に何十年ぶりかの試写会鑑賞である。というか、試写会イベントを主催している側には何度か立ったことがあって、それでもバブルの時代だった。その後は小さなプレビューなら映画関係者は何時でも観られることを知り(でも、平日の昼間なので中々・・・)、だから純粋な試写会は前回はなんの映画だったかは覚えていない。一方で最近はネットの関係でよく試写会のお知らせは頂戴する。今年も「マリー・アントワネット」「ディパーテッド」も頂戴したが、日時が合わなかった。今回は偶々日時と場所のタイミングが良かった。しかも場所が「中野サンプラザ」って、こんな広い場所でも試写会をやるんだって少し驚いた。しかし、この会場での試写会は、この作品をよりスケールアップさせた。

中野サンプラザには数々の思い出がある。それは70年代後半から80年代にかけて。まだ東京ドームがなく、来日ミュージャンの大きな公演といえば、武道館が定番で、武道館では一杯にならないミュージシャンの東京コンサートの殆どはこの会場だった。尤も、音響が滅茶苦茶に悪い武道館に比べれば、ファンとしてはサンプラザの方が良かった。本当に感動的な数々のコンサートをここで体験したが、一番忘れられないのがThin Lizzyのコンサート。そもそも開演予定時間の18:30になっても始まらず、(理由は、リハで音響にメンバーが納得しなかったと後々ミュージックライフかなんかで読んだ・・・)しかし、開演した途端に、ファンも弾けまくって(筆者も前から3列目くらいだったから可也きていた)演者も乗りまくり、当時はデビュー間もないから、持ち曲はすべて使い果たして最後はビートルズやビーチボーイズ、プレスリーまで演奏した大ロックン・ロール大会になった。三度のアンコールで終わった時間が深夜の12時を回り、殆どの人は終電がなかった、そんな伝説のコンサートがここで行われ、筆者はその場所に居た。

さて、作品についてであるが、筆者はこの作品に関して大きな勘違いをしていた。某映画雑誌によるとこの作品は「レオナルド・ディカプリオとジェニファー・コネリー」の顔合わせも話題となっているアクション・サスペンス。ラストサムライのエドワード・ズウィック監督が南アフリカ共和国とモザンビークでロケを敢行。アフリカの地で様々な事情からピンクの巨大ダイヤモンドを追いかけることになる男たちのドラマを、スリルあふれるストーリーに仕上げている。」と紹介している。だから、単にアクション作品だと思っていた。とんでもない。この作品には、昨年来世界の映画界がその真髄に斬り込んでいる「アフリカ問題」の重要要素をふんだんに盛り込んだ、言わば集大成的な作品とも言える。舞台となったシエラレオネ共和国は、多分日本人にとっては知る人ぞ知る場所。ギニアとりべりアに国境を接していて、所謂奴隷制から解放された黒人の居住地として英国から独立した国家である。しかし、この国の悲劇は(勿論その前にもあったが)この時を境に本格化してくる。独立後はまさに政権とクーデターの歴史、1991年から内戦が始まり、現在も収束しているとは言えない。同時に、本作品のタイトルでもあるダイヤモンドは「紛争ダイヤモンド」と言われ、南西地域に埋蔵量が多いが、産出された殆どが非合法的に密輸出されている。これらが反政府組織RUFやシエラレオネ国内外に存在するテロ組織(アルカーイダなど)の資金源となっている。今回の作品化には、9.11事件が背景にあることもこの辺りから推測される。更に、作品では、この国の内戦で一番の犠牲になっている少年兵をクローズアップしている。

そして、前述した試写会場が中野サンプラザという点が、この作品上映を更に衝撃的なものにした。音響効果である。特に戦闘シーンの容赦ない銃弾音、戦闘機や戦車の音が上映会場一杯に響きわたる為、兵士のみならず女性も子供も容赦なく殺戮するその惨状のリアリティはアフリカの今起こっている悲劇を如実に伝えることに最高の効果を発揮したのである。もし、この会場でなかったに、この事実は筆者に伝わらなかったであろう。シネコン程度の音響では多分、伝わらなかったと思うだけに、この青春時代より慣れ親しんだ会場の音響に感謝したい。アフリカの現状が生々しく描写された150分の作品。そくな訳でディカプリオの演技を細部まで見る余裕もなかったのが事実。そんな中でもジャイモンは流石に表現力が素晴らしかった。というか、作品の性格から、彼に感情移入していたのは事実。

アフリカ諸問題の映画作品化が増えている。同時にアメリカも自国の過去の歴史検証が進んでいるが如く、同じ様に作品化が多い。この傾向は昨年あたりから顕著に現れ、今年はその類の作品が軒並み続く。アフリカ問題の病巣は深刻で、さしづめ本作品は少年兵の問題が筆者にとっては大変ショックであった。アフリカをこんな地域にしてしまったのはすべてが白人と、それに類する人間の欲だと思うと悲しく、同時にに残念ながら我々は無力である。「ホテル・ルワンダ」もそうであったが、この地域において、人間としての疑問や不条理に出会ったら、行動するしかない。その行動が例え、たった一人の決意であったとしても、それが、大きな変革に繋がるのである。この作品でも、小さいかね知れないがその行動が大切なんだと結論づけている。地域の問題・国家の問題と相手は大きいかも知れないが、でもそれに対して個人が何が出来るのか。筆者には到底出来ないが、少なくとも、何が出来るかを考えようとすることでも進歩なのではないか。

シエラレオネとはポルトガル語で「ライオンの山」という意味である。この作品でも殺戮が繰り返される村々のすぐ近くのサバンナにはライオンをはじめ、動物が生息している映像も流している。それが必要以上に鑑賞者に訴えているのも事実。筆者的にも高得点な作品であり、勿論、映画館、それもなるべく音響の良い上映館を選んで欲しいと思う。


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by turtoone | 2007-03-24 23:41 | 映画(は行)