暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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トランスアメリカ ~新作DVD~

b0046687_16202365.jpgトランスセクシャルとは、性同一性障害の中で、特に強く自己の解剖学上の性に対しての不快感を感じ,外科的手術による解消の欲求が強い人と医学的には定義付けられているらしい。
そもそもその性同一性障害というのは、性に関する精神障害のひとつで、自分の解剖学上の性に対して不快感やそぐわない感じを持ち,反対の性になりたいと強く望むものである。そう文章で言われても難しく、簡単に言えば、正反対にある性を望み、特に、TSはその外科的にそれを解消しないと納得しないということらしい。しかし、筆者はその専門でないから良く分からないが、性同一性障害が精神障害に分類されているということも良く分からない。全然観点が違うかもしれないが、古来、生物というものは正反対の性を好むものなのである。本能的に、或いは情緒的にそれを好む類もある。但し、例えば人間においては、すべてが、情緒的でない場合もある。本能とはそういうものであり、それは昆虫の交尾と余りかわらない。だが、極めて理性的にいえば、反対の性への憧れは、その性への現実を成し遂げたいと思う心理というものに、別段、異常性や病的な要素を感じない。断っておくが筆者にはそういう要素はない。だが、ないからといってその要素がある人間、特に、この疾患に関しては、それが精神的病気だというようには全く思えないのである。要するに、対岸にあるものへの憧憬を現実とするだけで、それは究極の憧憬で良いのではないかと思う。無責任な、且つ、全く素養の無い発言で申し訳ないが、事実、そう思う。

ただ、この作品は実に、物語の設定は良かった。トランスセクシャルを実現させようとする主人公に、何年も会うことのなかった(というか存在すら知らなかった)息子が現れるのだから尋常ではない。しかし、その割に単調な流れだったし、方向性もこれで良かったのか筆者には纏めきれない内容である。又、残念だったのは、やはり結構安易にロード・ムービーに入ってしまったこと。ロードムービーって作品を纏めていくのには大変使いやすい方法である。だがそれ故に、逆に作品の主題を暈かす要素も持ちあらせている。この作品もそれらの例に違わず、父子の時間と理解を取り戻す為の手段として使われているのだが、そこで起こる出来事というのは、残念ながら普通の映画好きを驚かすような展開は出てこなく、すべて想定の範囲内←(もう古い言い回し?使ってて恥ずかしい・・・)で終着している。この辺りも残念であった。

しかし、フェリシティ・ハフマンの演技は見事だ。筆者は最優秀昨年の主演女優に彼女を選んだのは、この役柄は派手さがないから単調に見えるが、男から性転換した女性というさまを細かいしぐさ、たとえば、化粧するしぐさだったり、指先で物を掴んだりするところなどのこだわりは絶妙だった。見事に表現していて良かった。この辺りを見ていると、筆者はトランスセクシャルって、ジェンダー概念とリンクしているような気がしてならない。要するに、彼が求めたのは、性ではなく女性のような生き方であったのだと。つまりは、性同一性障害という精神疾患があるとしたら、それはジェンダー概念によるところのこの現代に自分の生きるところを見つけられないという社会性の欠如。それがイコール病的要因なのではないかと思う。男の性で母の役をやったって良いのだ。但し、彼の場合はその不快感が外科的手術に固執しただけではなかったのかと。

又、同時にこの作品では民族というルーツにこだわっている。ユダヤとネイティブという、とてもかけ離れた二つの対比。共通のキーワードがあるとしたら、蔑まされた事くらいではないか。いや、どちらも誇りを持っているという事が共通しているのかもしれない。当事者ではないから分からないが…、現代社会に投げかけているメッセージは多い作品である。


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by turtoone | 2007-03-05 16:03 | 映画(た行)