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暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ジャーヘッド ~新作DVD~

ジャーヘッド ~新作DVD~_b0046687_22373960.jpg「新作」になるのかどうか分らないが、某大手量販ミュージックショップではまだ新作の棚にありながら、2枚以上買うと20%offだというので、発売前予約のネット特価で買い損ねていたこの作品を新作レビューで取り上げた。この作品も実は公開時に鑑賞したものの、思った程の出来ではなかったので、このブログにも記事を上げなかったが、多分、そのときは色々な意味での期待が大きすぎたのであろうと思う。

ジャーヘッドというのが、「頭が空っぽの海兵隊員」という意味だということも、実はこの作品で初めて知った。大体、海軍(海軍と海兵隊がどう違うのかは知らないが・・・)といえば、戦前の日本では花形という印象がある。敬礼の仕方ひとつをとっても陸・空軍より格好が良い。又、戦争映画を観ると8割以上の確率で思うのが、日本という国の(というよりは筆者個人の・・・)平和呆けというのは相当酷いものだと思う。この作品は湾岸戦争を舞台にしているが、音楽なんかもこれまでのベトナム戦争の映画なんかと違ってポップである。等身大の現代青年から見た戦争感というのも、こんな描き方をされると、日本人ではないが、アメリカにもある種の平和呆けの兆候なのかと思ってしまう。しかし、この作品から発せられ、同時に筆者が受けるメッセージというのは、それまでの戦争と違って、何と「大意の無い戦争」なのだと思ってしまう。合衆国自体もなんのために戦ったのかが分っていない戦争なのだったのではないかと、こういう小隊をクローズアップしたものにはそう思ってしまう。ただ、主人公は「海兵隊にしか居場所がない」節の台詞を吐くが、そういう意味では「愛と青春の旅立ち」の主役と同じである。戦争の是非を問う前に、そういう社会というのも問題である。余計な想像であるが、もしわが国に「徴兵制」があったとしたら、ニートはもっと減るのだろうかと、そんなことを考えてしまうほど、等身大の現代青年をクローズアップした作品だ。但し、「大意の無い戦争」であったかどうかとは別に、作品自体も何を訴求したかったのかが呆けてしまった出来上がりになってしまった。確かに中盤までのエキスパートになって行くまでの過程は見応えがあったものの、中盤以降は、時系列としてこの戦争の決着を知っているだけに、何とも拍子抜けしてしまったのも事実。

一方で俳優陣はなかなか見応えがあった。特に、ジェイミー・フォックス、クリス・クーパー、それに、ピーター・サースガード(この人は「フライトプラン」ではそう思わなかったが、この作品では若い頃のキファー・サザーランド、特に「ア・フュー・グッドメン」の役柄に似ている)の3人は良い演技をしていた。もともとこのDVDは、「ブロークバック・マウンテン」「ブラザーズ・グリム」その他数枚と一緒に買った、つまりはジェイク・ギレンホール繋がりである(グリムはヒース繋がり)のだが、ジェイクの演技はこの作品の方が好き。というか、これだけの俳優を配していて、この展開というのは、本当は湾岸戦争のコメディだったのではと勘違いしてしまう。いやいや強ちそうともいえない台詞も沢山あったし、そう思うと興味深い内容だということが、公開時には分らなかった今の感想である。やはりDVDはいつでも再生できてしまうから、こういう鑑賞はいけないよねぇ~。

そういえば、前出のピーター・サースガードはジェイクの姉、マギー・ギレンホールと交際しているらしいのだが・・・。良くわからないので早々に「ワールド・トレード・センター」を観にいかなくては・・・。


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by turtoone | 2006-10-01 22:41 | 映画(さ行)