暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ドミノ ~新作DVD~

b0046687_17513749.jpg劇場公開時はキーラのショート・ヘアーに惹かれて観にいったという不純な動機だったゆえに、余りにも予想外の作品構成だったので疲れ切ってしまい、とてもレビューを書く気になれなかった作品である。新作DVD発売でも実はそれは余り変わっていない。寧ろ、本人が登場している特典映像見たさに購入した様なものである。この作品は公開時に鑑賞記を書かれた方の殆どが言われている様に、題材やキャスティングは良かったのに、なんだかこねくり回し過ぎて、何を言いたかったのか全く分からなくなってしまったという典型的なパターンである。

回想シーンを繋ぐ作品という形式、所謂、主人公がストーリーテイラーになる構成は別にものめずらしくもない。ただ、歴史物ならいざしらず、その本人がその場、しかも今回は、取調室でFBI捜査官の質問に答えるという内容だから、正直なところ、彼女の回想シーンには、何もスリリングな内容を感じない。もしかしたら、この取調べ自体が過去完了であるのなら、その後に新しい事件も生まれるものの、その後のやりとりでそうでないことが分かってしまうと、後は、「賞金稼ぎ」っていう、西部劇時代に失業してしまったような職業の人物像の面白さしかなくなってしまう。「賞金稼ぎ」っていうのは、賞金を出す奴がいるから成り立っている商売で、要は、幼少時代から自分の居場所がなかったお嬢様がなぜ、この「雇われ」に行き着いてしまうという主人公のエモーショナル・ラインが最後まで理解できなかったのは、この作品の構成の悪さであろう。なぜなら、彼女が個々に行き着いた部分というのは、特典映像の彼女自身のインタビューを聞いている方が、実に良く理解できるからである。

逆に、彼女の真実を、大袈裟な効果演出を使うことによって別のものの仕上げてしまった責任は大きい。これでは舞台が戦場でないでけで、おんなランボーみたいな存在になってしまっただけであった。キーラの余計なメイクも大変気になった。本人が素顔で出ているのに、当時こういうメイクをしていたかどうかしらないが、正統派美女女優のキーラの顔をこんなに弄る必要はなく、むしろスッピンギリギリの方がずっと迫力があった。それこそが美人の特権ではないか?冒頭にも書いたが題材、つまり、「現代の女賞金稼ぎ」っていう設定(しかも真実・実在の人物)が良かったのだから、悪戯にこんなあっちこっちとんでしまう複雑な脚本にせず、時系列で話を進めた方がわかり易かっただろう。

実はこの作品で筆者が最も興味を持ったのは、主人公の父親がローレンス・ハーヴェイだということ。彼の作品はそんなに沢山は知らないが、筆者が印象に残っている彼の作品は、1954年英国製作版の「ロミジュリ」のロミオとジョン・ウェインの「アラモ」、それに「刑事コロンボ」のチェス世界チャンピオン役である。特に、コロンボの犯人役はよく覚えているのは、コロンボが相手をする名だたる完全犯罪仕掛け人の中でも、そのトリックは十指に入るものであった。リトアニア出身の彼はイギリス作品に出ることが多く、オスカーにはたった一度だけ第32回に「年上の女」という作品で主演男優賞にノミネートされ、同作品の主演女優であるシモーヌ・シショレは見事に栄冠に輝いたが、彼は相手が悪かった。そう、ご存知の通り、この年は「ベン・ハー」が11部門を獲得した年で、当然ながら主演男優賞はチャールトン・ヘストンだった。1973年に45歳の若さで逝去したが、もしもっと生きていれば晩年は「濃い顔立ち」を活かした良い役どころが回ってきたのではないかと思うと残念な人であった。彼の主演作に「殺しのダンディー」という二重スパイの役があったが、何か、自分の存在を見つけられなかったドミノ・ハーヴェイに通じるものがある。

新境地に挑戦したキーラだったが、企画物っぽくなってしまったのが残念。キーラはやはり正統派でもっと力を付けた方が良い。


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by turtoone | 2006-05-06 17:56 | 映画(た行)