暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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チャーリーとチョコレート工場

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ウンパ・ルンパ族の歌と踊りを見て、思わず「木村拓哉合唱団」を思い出してしまったのは、恐らく筆者だけだと思う。そう、「チャーリーとチョコレート工場」の鑑賞は、今年下半期の大きな目玉作品のひとつであったが、何を隠そう、一番印象に残ってしまったのは、この、ウンパ・ルンパであることは間違いない。コメディでもあるが、妙に人間社会のへの風刺と少年少女への教訓がコメディ・ジャンルの範囲を超えて述べられているということは、ディズニー作品のコンセプトに該当する。ウンパ・ルンパが歌詞の中で物語の一端を担っているという面では立派なミュージカル作品でもある。要するディズニー的コメディ・ミュージカル・ティム・バートン風とでも言うのであろうか、これは、ある意味で新しい映画ジャンルの出現ではないだろうかと思う。特に、ウンパ・ルンパのシーンは、CG合成でなく、ディープ・ロイが、少しずつ場所を移動し、かつ少しずつ踊りや表情を変えて、何度も撮影を試みたという(やはり木村拓哉合唱団じゃないか?)。この辺りが例えば、ティズニー・アニメの「ノートルダムの鐘」以降の作品でCGによって群衆一人一人の人物の動きを変えるという技法のまったく逆の考え方をしているところが凄い。映画を取り巻く技術環境が大きく発展・変化したとしても、常に「自分の発想」を自負している監督だということも、こういうところに窺える。だからこそ、このシーンがもっとも強烈な印象を残したのである。

たが、一方でこのウンパ・ルンパの「楽曲」に繋がる「5人の当選者」のキャラ設定も絶妙だった。しかも、このキャラクター、やっと字幕の漢字を何とか把握できるようになり、いよいよ吹替えを卒業したばかりの10歳の次女にも前半でネタバレしてしまうほど見事で単純明快な設定なのである。ゴールデン・チケットを手にした5人の子供たちがそれぞれ、分かりやすい環境、分かりやすい性格、分かりやすい体格、且つ分かりやすい顔立ちをしている点もこの作品、いや、この監督の高い創作力を物語っている。そして、この作品についていえば、すべてはエンディングや、ウィリー・ウォンカ(ジョニー・ディップ)の生い立ちではなく、ウンパ・ルンパのオンステージから逆算して発していると思われるところが、この発想を終着できる創造力を持っているところである。また、ティム・バートンも、自身のための色々な仕掛けをしてくれているのが可笑しい。「バット・マン」を感じさせるオープニングだったり、「シザー・ハンズ」だったり、チョコレートの川には大きな魚でも泳いでいたら「ビッグ・フィッシュ」だぜと、そこまではやり過ぎない所が、筆者のような凡人と違い(すみません、又、同じ土壌で語ってしまい・・・)、彼の超一流なところである。

思えば今年度の新作鑑賞は、「ネバーランド」の感動から始まった。あの作品は勿論ストーリーもさることながら、ジョニー・ディップと、フレディー・ハイモアの演技力が涙と感動を誘った。特に、フレディーを見ていると(特にこの作品では貧しい生活環境もあり)余計に本筋以外の感動を呼び起こしてしまう。勿論、テイム・バートンがそんな人の映画の感動を計算に入れて作品を作るような輩ではないが、鑑賞者の側には、ディップとのコンビは、すぐにでもあの作品にフラッシュ・バックできる筈である。そういう勝手なエモーションをしかし最後には超えさせてくれるところに、今回でいえば、ディップの役づくりと、フレディーの末恐ろしい表現力が、鑑賞者の感動体験を遥かに上回っている。オマージュとして、最後には「ネバーランド」と同じというところも、ティム・バートンの「落としどころ」の妙であろう。

但し、採点が難しい作品になった。悪いところは何もないのだが、どうしてもティム・バートンの場合は彼自身の過去作と比較してしまう。勿論、人様へのお薦め度は満点に近い。勿論、シアターで、できれば家族で、更に小学生高学年は字幕をお薦めする。


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by turtoone | 2005-09-11 15:36 | 映画(た行)