暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ドラッグストアー・ガール ~My Collection~

b0046687_18301393.jpgオレンジ・ジュースの初代「なっちゃん」でデビューした田中麗奈はCMガールというイメージよりも、最近では映画女優としての露出度が多くなって来ているようだ。かといって演技的に何か特別なものを持ってるとは思えない。敢えていえば、どこか奔放さを印象付けることの出来るキャラクターなのかも知れない。先日、「姑獲鳥の夏」を観たときにも感じのだが、どうも廻りの演技のレベルについていかれないので、とても浮いてしまっている。但し、その浮いたキャラクターという設定を上手く使うということであれば、この女優の利用効果というのはかなり高いのかも知れない。この作品では、正直なところ他の主要キャラの個性が強すぎる。柄本明、三宅裕司、伊武雅刀、六平直政、更に、篠井英介なんかも出ている訳で、出演者の名前を聞いただけで内容以前に、どんな役柄でどんな展開になるのかの期待が大きいのである。その中にあって田中の存在は、正直、演技にメリハリが無い分だけ「トッポク」見えて、その部分が逆にこの個性の強い俳優の「役どころ」と上手く相俟ったというのが率直な感想である。このあたりは「姑獲鳥の夏」もキャラの強い俳優が回りを囲んでいたが、作風と脚本の違いなのだ。

その脚本は、今一番乗りに乗ってる宮藤官九郎である。筆者は、過去にテレビ番組でしか彼の作品を観たことが無いが、直近の「タイガー&ドラゴン」も含めて申し訳ないが特別な何かを感じたことが全くないのでドラマも一度も最後まで観たことが無い。特別なものというと漠然としているが、例えば、それは「言葉」の面白さである。過去にも、非凡な脚本家には言葉の面白さか特別な会話のテンポのどちらかを持っている。クドカンには、残念ながらそのどちらも感じない。だが、今の日本のエンタメ界での脚本の使命というのはそれだけでは無い。テレビと映画の「脚本家」の位置づけや、その仕事の内容も違うように、脚本家というのは演出面でも今は監督よりも大きな影響力を持つ場合も多い。寧ろ、監督が制作業に近づいている一方で、脚本が演出に力を持っている、又、そういう才能を持った脚本家が多くなっている。クドカンもどちらかというと筆者のその類いの人物で、彼は監督業に近い形の関与がもっと良い作品が作れると思う。少なくとも、この作品では、前述したように、「配役」の部分で作品の半分は成功している。田中麗奈をそういう「存在」に位置づけたのが脚本の想定内だとしたら、彼は新しいタイプの演出家として逸材なのである。

残念なのは、「ドラッグストアー・ガール」というタイトルから受ける斬新さが作品のどこにも現れていないこと。ドラッグストアーのアルバイト店員を主役にしたというだけで、後はラクロスの普及ビデオと変わらないところは正直、少し裏切られた感がある。ストーリーの展開も今までに何かで観たり、読んだりしたことのあるものばかりである。特にラストのその最たるものである。クドカンの作品はタイトルから受ける印象よりも、実際に内容が伴っていないというのが正直なところ。これでは昨年流行った純文学と広報手法が変わらないではないか。「作品のタイトルが決まっただけで、その内容の9割は完成したに等しい」と言った文学者がいるくらいだから、そういう意味ではクドカンの成功しているのかも知れない。

ハリウッド製作のスポーツコメディなんかと変わらないが、お金を掛けていないので正直、見ごたえはまったく無い。唯一、日本語なのて字幕を追わない神経と集中力を使わないから良いかもしれないが・・・。但し、クドカンが多くの人に指示されているのは事実。もう少しまだ観ていない彼の映画作品を鑑賞しようと思う。


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by turtoone | 2005-08-20 18:34 | 映画(た行)