暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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皇帝ペンギン <吹替>

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生物の進化の過程を習った時、鳥類と哺乳類の違いは本能と理性だと教わった記憶がある。しかし、この映像を見る限り、この皇帝ペンギンたちの一冬の行動はとても「本能」だけでなせる業だとは思わない。序ながら、その「理性」の中でも人間が他の哺乳類より強いものが「愛」だと習った記憶がある。だとすると、この混沌とした社会を構成してしまう要因のすべては「愛」の仕業であり、逆に言えば「愛」なんて物が強いばかりに地球環境に多くの弊害を生んでいるのかもしれない。

東京も、連日真夏日で、自動車のインパネメーターに装備されている温度計は、極端かしれないが39度を示していた。こんな日は体の内部から涼しくするしかない。かといって最近は「恐怖感」に関して以前より麻痺しているので、「怖い」系ではそんなに涼しくなれない。という訳ではないが、「皇帝ペンギン」の鑑賞に至った。実は、近隣では<吹替>しか上映していなかったのだが、ブログのお陰でこの<吹替>は評判が悪くないので筆者の背中を押して貰った感じである。以前の筆者だったら情報収集が足りないから見送っていたところを、ブログの効用はこんなところにも出ているのが有り難い。吹替としては石田ひかりが少し気になったが、この程度は想定内のことなので猶予はあった。

大自然と動物との係わりを実写しようとする構想と、その実現に関しては脱帽である。であるが故に、作品としての構成と最後の仕上げに関しては幾つか気になる点があったので報告させて頂く。まず、この<吹替>に関しては、本当に「純粋な日本語訳」なのかどうか? つまりはこの大自然の記録作品のペンギンたちをどうして「擬人化」する必要があるのかは不思議だ。「子供向け」だから? だとしても、それは映画の間口を狭くする以外に何の効果も生まれない。ドキュメントというジャンルの作品が増えているが、一方で、ドキュメントではなく、ノンフィクションという名前のフィクションも多い。勿論、この作品も撮影の過程で生まれたストーリーがあるかも知れないが、純粋に筆者は、ストーリー化や擬人化は余り関心しない。ナレーションはシンプルに、そう、「シルクロード」的な取材報告がベストだと思う。スクリーンに映されているペンギンが夫婦とか親子とかそうでないかとは、鑑賞者が各々判断すれば良いと思う。

もうひとつ、<吹替>は悪くなかったが、この3人の声(というか日本語というべきか)と音楽に微妙な違和感を感じた。映像と音楽でいい感じになって来ているところへ挿入される「日本語」が、ガクンとその雰囲気を起こす部分もシバシバあった。改めて<吹替>の難しさを感じた。しかしながら、「サシスセソ」が言えない元アイドルや、声に抑揚の無い美女タレントが、ネームバリューだけで吹替えをやっている外国作品に比べたらずっと良かったが・・・。

大事なことで言えば、子供向けの作品というのなら、幾らペンギンであっても「死」を描写してしまうのは如何なものだろうか。上映客の半数以上は小学生だったが、彼等に「死の映像」を受け止める準備があるのだろうかと心配した。大自然の厳しさや現実を描くのは結構であるが、それは、理科の教科書の書体や、母が夢枕で話してくれるものと違い「想像」が無い。言い換えれば映像の持つ力の大きさに対しての免疫力が不足しているとも言える。これは映像の功罪でもあるが、昨年までピカチュウを観て、想像力の芽を間引かれていた子供たちには少々刺激が強すぎる映像の暴力だとも思えてならない。

映像が「現実」だけに、作品としてはストーリーを作るよりも寧ろ、色々脚色をする必要があることを強く感じた。


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by turtoone | 2005-08-08 19:03 | 映画(か行)