暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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マジェスティック ~My Collection~

b0046687_12161618.jpg所謂、フランク・ダラボン3部作、「ショーシャンクの空に」、「グリーン・マイル」と、この「マジェスティック」であるが、3部作なのだから、第一作目からレビューを書けば良かったかもしれないが、久々にライブラリーを眺めていてこの作品を観たくなったので、ここから始めさせて頂く。この三作品は何れも志が高いというか、それぞれに完成度が素晴らしいが、一言で言うと「ショーシャンク~」は希望を、「グリーン~」は奇跡を、そして本作品は「真実」をモチーフにしている点が違う。勿論、ダラボンなので、これらの要素はどの作品にも満遍なく盛り込まれているが、中でも受け手として強く印象づけられ、共感し、同時に自身の中に問題提起として残るのは前述のキーワードであると筆者は受け止めている。(確か、公開時の宣伝コピーもそんなことを言っていたような・・・)

「マジェスティック」の場合、この三作品の中では、他の2作が刑務所を舞台にしている点から比較すると、題材が最も一般的である。それ故に作品の全体的な印象が弱い一方で、身近な環境であることも事実。時代は第二次世界大戦直後であるが、主役がハリウッドの脚本家という興味深い設定をしているところから、ストーリー導入の掴みは三作品の中でも一番スムーズである。つまり、序盤に然程、設定の説明が少ない分だけ、逆に観客に色々な物を見せれた処もその後の展開を有利に運んだ。特に冒頭のシーンは、この世界における新進気鋭の脚本家の立場を見事に表現し、この「自由の主張」というのが、作品の最後まで根底を支えることになって、結果、土台を強固にしている。又、ローソンという町の場所が全く分からないにも関わらず、海辺の景色を映し出しハリウッドとの位置関係から、西海岸のどこかの町という設定をしている。更に、「ルーク」という名前にはインパクトが強く、単純な筆者などはイコール「スターウォーズ」になってしまうから、「正義の戦士」として物語中に敢えて説明がなくても、この人物の生前を色々と空想してしまう、そんな効果を生んでいる。

この作品には、これだけのテーマを掲げていて「説教臭い」ところがひとつも無いし、よく筆者が作品の完成度の高さを評価する中で基準とする「問題提起の終着」という部分に関しても、きちんと作品の中で完結させている。これはダラボン作品の特長でもある。それゆえに「グリーン~」等には現実的に考えれば無理なシーンは含んでいるものの、だからといって違和感が無い。その原因を究明すると、本作品ではそれが特に良く分かるのは、出演人物のキャラのひとりひとりを短時間にも関わらず細かいところまで描いているところにある。同時にこれはキャスティングも巧妙であるという証なのだが、ミス・キャストというのが、猿のおもちゃを含めて全く無いという点が、人物描写の効果に繋がっている。要するに、作品の主張同様に、人間ひとりひとりの存在意義というのを本当に大事にしているという製作ポリシーの表れであり、ダラボン監督の深い人間性を感じることが出来るのでないだろうか?

それに、ジム・キャリーである。この作品の中には彼では無いと「演じ切れなかったシーン」というのが数多くある。猿とのツーショットをはじめとして、スタントン医師に治療を受けるシーン、歓迎会でブギ・ピアノを弾く得意そうな場面、映画館のチケット売り場など、挙げれば限が無い。だからこそ、前述したように、ジムと絡む俳優のキャスティングには「印象度」を重視している。ヒロイン役に日本公開作品としては映画初出演のローリー・ホールデンをもって来たのもそんな起用であろう。

更に、この作品では、他の二作に無い、国家に対する主張を試みている。かといって戦争を批判している訳では無い。前二作が「刑務所」という舞台から無言の批判をベースにしている点と比較すると、強烈に何かを批判していない一方で、その逆に「希望」に関しては、一人の人間の希望ではなく、アメリカ国民すべての希望を代弁している。そのスタンスが最初から最後まで軸がずれることなく描かれているところが、この作品を高く評価する所以である。

一般的には、「マジェスティック」が三作品の中で知名度も評価も低い。筆者の評点でも微妙であるが、評点に関わらず、三作品の中で(ジム・キャリーが出ているという点もあるが)一番好きな作品である。


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by turtoone | 2005-06-17 13:22 | 映画(ま行)