暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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ダンス・ウィズ・ウルブズ ~My Collection~

b0046687_1046134.jpg筆者の映画採点によると、この作品は特Aというランキングに入る。このブログで紹介する特A級の作品は、「アマデウス」に次いで2作品目。但し総得点は本作品の方が高い。マイベスト3か、ベスト5には必ず入る採点だと思う。確かに1990年のオスカー作品賞、監督賞をはじめとして7部門を獲得しているが、それ以上に筆者の好きなパターンに見事に填まったという事が高得点になった理由である。筆者の映画採点は1979年よりはじめたが、鑑賞した作品すべてを対象にしており、勿論、ビデオやDVDで再度鑑賞したときにも更新しているが、殆ど点数は変わらない。また、採点は極めて客観的に点数をつけているので、筆者の好きイコール高得点にはなりにくいが、やはり特A(95/100点以上)になると、プラスアルファの1~2点は感情的な物が入るのだと思う。昨年公開の映画で、最高点は以前にも発表した様に「パッション」の93点。95点以上というのは、「グラディエイター」以降、今年もまだ出ていない。いずれは当ブログでこれらの作品のレビューも順次書く予定であるので、その高い原因というのが、自己探求されてくると思う。自分で書いているのに自分で楽しみだ。

ところで、渡辺淳一の直木賞受賞作に「光と影」という名作がある。後の日本国首相になった寺内正義と、戦争中偶然にも同じ病院で同じ負傷により運び込まれた陸軍大尉の二人が、片方は腕を切り落とされ、寺内はそのまま落とされなかった処置をされたことが、将来の二人の運命を大きく隔てたという感動の名著だ。(余談であるが、渡辺淳一というと、どうも「失楽園」以降、エロイズム作家の様に思われ勝ちだが、正直最近の純愛ブームになっている作品に比べたら、ずっと文学的価値が高いので、是非、10代の人などに読んで頂きたいと思うのだが・・・) 冒頭部分はまずこの作品を連想させるシーンから始まる。そして、脚を切り落とされるくらいならと敵陣に捨て身で一騎果敢に攻め込んで大勝利の引き金となり、南北戦争の英雄となった男が勤務地を選ぶ権利を与えられ、フロンティアと呼ばれていた当時の最西部、サウスダコタのセッジウィック砦に赴任したところから物語が始まる。

人間の「光と影」、南北戦争、インディアンという筆者の大好きな要素が折り重なったという事もあるが、それにもましてこの作品は、今までアメリカ人にあった「偏見」を払拭する意味で、初めてインディアンの側から「南北戦争」に代表される、白人の支配権拡大というプロセスに触れた。ある意味でアメリカ的アンタッチャブルな領域でもあった。しかし、その重たいテーマを敢えて重たく見せなかったのが、画面一杯に映し出されたアメリカの大自然である。特に、バッファローの群れと、大平原の日の出・日の入り、四季を満遍なく映し出した光景は絶句。その大自然をバックに、インディアンとの交流の過程、その生活への興味を順を追って紹介し、極めつけは一頭のオオカミとの交流と、元白人でインディアンに育てられた女性との恋愛。様々なテーマが錯綜している様に思えるが、それらはすべて人間が生きていく上において本来的に必要なものばかりなので、全く違和感無く伝わって来る。

又、この作品は当時の世界的な思想を一歩先んじていた点に後々にも高い評価が与えられた。1991年の日本公開当時には、「アイヌ新法早期制定」東京アピール行動並びに国会請願が行われ、翌92年には「世界の先住民の国際年」として世界的に先住民への敬意とその保護に関心が高まった。これらの動きにハリウッドとして先んじて映像表現の主張を行使した点は、映画人の誇りであり、同時に一映画ファンとしても最高の敬意を表したい功績である。

上記の様な内容の故、余り作品の内容に関してこれ以上多くを語るのは野暮であるが、オスカーで、アクターの賞がノミネートされたのにも関わらずひとつも無かったのは残念であった。少なくとも、助演男優賞のグレアム・ク゜リーンだけはその年同賞ノミネートの誰よりも印象的な演技だったと思ったのであるが・・・。


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by turtoone | 2005-05-29 12:30 | 映画(た行)