暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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バタフライ・エフェクト

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作品名の、“バタフライ・エフェクト”とは、カオス理論を“一匹の蝶が羽ばたいた結果、地球の裏側で竜巻が起きる”という喩えらしい。この作品、実は余り鑑賞の予定は無かったのだが、結構ブログで記事のアップも多く、ミニシアターでの上映だけだと思っていたら、近隣のシネコンでの上映もあったので、急遽、鑑賞に出かけた。日頃より映画作品に限らず、芸術というものは何でも、「単純明解」なものが良いものだと評価をしている。文芸などはその代表で、誰にでも分かる短い表現で、より多くとより深くを語るのが一番素晴らしい芸術だと思うし、その最たるものは、俳句であり、短歌だと思う。映画作品も同じで、基本的に難解な物は好まない。特に映画の場合はそれを可能にする要素が他の分野よりも色々と沢山ある訳だから、わざわざ難しくする必要は無い。監督の拘りだか何だか知らないが、邦画が今一番その方向性を間違えているのがこの部分であるといえる。

この作品も冒頭に前述の「バタフライ・エフェクト」の説明が出てきたり、いきなりフラッシュ・バックしたかと思えば、突然の効果音と共に来るシーンの切り替えが多すぎて、一体何をやらかすのだろうかと、途中までは展開に、可也戸惑いがあった。しかし途中からその展開がパターン化してくると、画像展開も効果音も共通しているので、大変分かり易くなった。

簡単に筋を言うと、主人公の男性がある年齢から、自分の人生を、過去で別の選択をすることにより、現在の自分と自分の取り巻く境遇を変えることができる能力を身に付け、それを試みることにより、ストーリーが展開していくのであるが、それが特別な能力なのか、本人の意識の中だけで起こっていることなのかはこの段階でははっきりしない。そういう展開でラストまで持って行く。そう、観終わってみると大変単純な内容であり、次に見るときには、この法則性を最初から当てはめて全貌が明確に理解できる。要するに、学生の頃、理数系で新しい法則や公式を教わった時に最初は解答を出すのが難解であるが、幾つか問題を解くことによってその使い方を理解して、解答が早くなっていく。理数系の苦手な筆者が述べても説得力が無いが、そういう感じである。この中盤以降の展開から翻って分析かると、冒頭の難解さは、逆にこの作品のいい「掴み」になっていると、その構成に感服する。却って冒頭が単純だったら、この作品は全体的にダレた作品になってしまったと思う。

しかし、この法則性が理解できたものの、ではこの映画の主題は何だったのかというと、そこは残念ながら伝わるものがなかった。ラストシーンを見る限りは主人公のヒロインへの思いと、そのヒロインが幸福になるということを最優先に考えたのかも知れないが、その思いが作品上で表現し切れなかったのと、そう思う動機となる部分が、よくある幼児性的虐待体験と、途中で出てくる幾つかの「結果」パターンに於けるヒロインの総括にしか過ぎない部分しかないところが、全体的に説明不足の感が歪めなかった。筆者は理数系だけで無く、「カオス理論」の理解も浅いので、もしかして、この部分の解説に関して知識不足や誤りがあったらお許し願いたい。

主役のアシュトン・カッチャー以外は、まだ知名度の低い俳優が多いが、それぞれに味のある演技をしていた事は今後も期待できるし、作品が初監督になるエリック・ブレスという人も、今後は注目に値する逸材だと思う。

シアターで観るそれなりの価値はあったが、一方で一度では理解するのが難しいので、よほどのカッチャーファンか映画好きではないのなら、DVDまで待って何度も観た方が正解。


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by turtoone | 2005-05-28 01:15 | 映画(は行)