暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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きみに読む物語

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この作品をネタバレしない用にレビューを書くのは大変難しいが、既に、シアターやテレビ、サイトのストリーミング等で予告が流れているので、その範囲で書いてみようと思う。

この物語にはまず、根底に「障害」というキーワードを見つけることができる。最初は階級という障害、そして戦争等の時代という障害、最後には、痴呆症(今は認知症という名称に統一されている)、という精神的疾患という障害である。これらの障害を愛というパワーを得て乗り越えて行くところが根底に流れている。そして、ラストに関しては筆者の憶測と少しずれていたが、多少無理はあっても、このエンディングはこれで良いと思う。寧ろエンディング前に、「物語の作者」の部分で一捻りあったところが、この原作が全米で話題になった理由に納得するところである。

映像に関して少し述べると、この主役二人が再会する部分があるが、このときのアリーの空色ブルーのドレスが鮮やかだ。筆者はこれぞ「青春」であり、その青春の終焉のために、この場面の作りを重視したという演出の意図を感じた。そしてその印象的なシーンを残しながら、一気にエンディングまで持っていく処も、脚本が見事。そして、ワンクッション置いて、ゆっくりとラストに持っていく、この後半の緩急が、過去に人物の設定は違っても、良くあるタイプの恋愛人間ドラマのありきたりパターンに陥らない、きめ細かく工夫された脚本である。この点は高く評価する。

一方で、筆者的に意外だったのは、館内の女性の方々は、このエンディングに向かう一連の流れに対して、ハンカチ片手に号泣していた方が殆どであったが、筆者も含めて男性(全体の2割程度だったが・・・)は、目頭すら熱くならなかった。筆者は涙腺過多で、同行した家内が恥ずかしくなるほど、よく泣いてしまうのだが、この作品においては男女で泣き所が違うことが分かった。女性は「どれだけ相手に思われている」かによって究極の愛を感じるのであることに対して、男性にとっては、それは当然の行為であり、もし、この男女の設定が逆であったとしても、男の場合「思われてナンボ」では無いから、やはり涙ものの感動にはならないだろうと思う。

老人性痴呆(認知症)患者は、今後、高齢化の進む日本では増加の一途であり、他人事では無い。この作品を見て筆者が強く思ったのは、お年寄りは、よく何度も同じ話を繰り返しいうことに出くわすが、あの行為は、自らの生き様を「確認」しているのだと思う。自分の人生を声に出すことによって復唱し、その存在の主張であると思う。だからそういう場面に遭遇したら嫌がらないで、お年よりの話は何度でも、何度でも聞いてあげなくてはいけないということだ。もし、それすら、できなくなった時には、大変な病気になってしまっているのだから。


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by turtoone | 2005-03-09 17:28 | 映画(か行)