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暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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マンマ・ミーア!

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少し前に鑑賞した作品で、レビューを書こうか迷っていたが、時間があったので残すことにした。但し、決して評価が高いからではない。

アバに関して、彼等がダンシングクイーンの全米No.1を含め、全世界で出す曲すべてが大ヒットし、一メロディーメーカーとしてでなく、スウェーデン文化の認知を世界中に拡販していた頃、確かに気になる存在ではあったものの、ひとりのアマチュアバンドマンとしての筆者は、悪戯に音楽というのはテクニックであるという大いなる勘違いをしていて、純粋に彼等の良さを受け入れる事ができなかった。年を経て、音楽的にも自分の原点であるクラシックに回帰した現在、改めて彼等の音楽性の高さに驚き、実感している。クラシック音楽は大衆性と芸術性に加え、学問としても高度な理論を兼ね備え且つ進化をし続けた。しかも現代に置いての認知も高い。今、ヒットチャートを賑わしている音楽が100年後に受け入れられるかどうかは全く以て確証はないが、バッハやモーツァルトは間違いなく聴かれている筈だ。

一方、現代のポピュラー・ミュージックが未来に残るかどうかは芸術か文化であるかだと思うのであるが、例えばビートルズは確かに芸術性の高い音楽である一方で、最高潮だったエンタメ性が重視され、それに比べると、現代でもヒットチャートで君臨できるかというと、そうは行かない。かと言ってクラシックの領域かというとそれこそ、そういう訳には行かない。だから本当のところ100年後はどうなっているのかは全く分からない。しかし、一方でアバは、スウェーデンの現代文化としての音楽を提唱し、流布したという位置づけができる。文化の担い手として北欧にいつまでも語り、そしてスタンダードとして歌い継がれるのがアバの音楽であろう。

さて、本作品は最初から期待をしていなかったし、その通りに何一つ上回るものもなかった。メリル・ストリープはミランダ・プリーストリーの方が適役だし、ましてや、歌うの?という疑問は、鑑賞語も「なぜ歌わせたの」と評価が変わることはなかったし、それは出演者の殆どに言えることであった。この作品はストーリー自体は別に悪くはないのだが、舞台を上回ることのできる内容をミュージカル作品では製作できない。何故なら、アバの音楽は、アバが歌うのが一番良いからであって、舞台ミュージカルという領域でならまだしも、総合芸術としての映画という土壌で、なぜアバの曲をアバ以外に人にわざわざ歌わせるかは全く疑問である。ようするに、この作品で一番良かったのは「予告編」であり、それはアバのオリジナルが全編に流れているからである。ミュージカル作品の一番安易で良くないパターン(そこそこのヒットで興行成績を稼げるから・・・)である。

この作品は「楽しい」かも知れない。でも、だったらアバのCDを聴いていれば良いと思うし、劇場鑑賞した作品の7~8割はDVDをコレクションするためAmazomに発注する筆者だが、これに関してはレコードしかなかったアバのCDで満足している。こういうミュージカル(ハリウッドはこんなのばっかりだが)は、もうそろそろ(そういい続けて早10年が経つ)おしまいにして欲しい。


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by turtoone | 2009-03-19 23:00 | 映画(ま行)