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暫く療養と入院、更に手術をしまして映画ブログは更新を怠っておりました。作品は鑑賞してますので、徐々に復帰させていただきます。今後共、よろしくおねがいします。


by turtoone
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地球が静止する日

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昨日書いた「ワールド・オブ・ライズ」のレビューに続き、これも2008年未鑑賞作品。関連づける訳ではないが、前レビューに一触即発でお先真っ暗な未来を書いたが、そう、クラトゥが現れ何とかしてくれないと行き場が無いのではないかと真面目に思ってしまう。

1951年のオリジナル作品はうっすら覚えているが、それよりも、あのロバート・ワイズがメガホンを取っていたことをこのリメイクの公開で初めて知った。ロバート・ワイズ監督といえば、確かに「スタートレック」なんかも撮っているが、なんと言っても「ウエストサイド物語」と「サウンド・オブ・ミュージック」で2回のオスカー監督賞に輝いている、いわば、ミュージカルで高名な監督だ。まずはその点に大いに驚いたから、それに比べたらこの新作に関しては余り驚きがないだろうと思って鑑賞した。

正直、旧作を殆ど覚えていないから比較にはならない。但し、このクラトゥ役にキアヌを持ってきたのは正解で、「マトリックス」以降、何か、人間を越えているところに居そうな感じが漂うのは「コンスタンティン」、 「イルマーレ」なんかを観てもそう思うし、何しろ人類のみならず、多分、宇宙に行っても「イイ男」なんだ(地球以外に男女という性が別れているかどうかはしらないが・・・)と思う。冗談は抜きで、こんなイイ男からの忠告だから、ジェニファー・コネリーだって科学の領域を超えて「彼を説得してみせる」なんて思うのだろうと・・・。何か、作品に対しては危機感のないレビューだとご指摘を受けるかもしれないが、この作品は地球危機は外敵によるものでなく、地球を食い尽くした人類によるものだと言っているのだから、そう考えるといまから50年以上も前にそんな提言をしているのだからハリウッドもまだまだ捨てたもんじゃないと関心した。

しかしながら作品はというと、これは酷いモノで突っ込みどころのオンパレードになってしまう。いちいち指摘していると日が暮れてしまうので、どう考えても理解できないふたつだけ。最初のシーンは何だったのだろうか? 確か1928年というクレジット(おっとここでも世界恐慌絡みなのかぁ~)があったが、この時のキアヌの役どころはどう見ても人間だと思う。つまりまこの間に人間から地球外生命体クラトゥに変身したのか? それともこの球体の中で冷凍保存されたのだろうか? DNA鑑定していたらしいが、地球生命体に良く似てるって、そんないい加減な鑑定しか出来ないところが笑ってしまった。もう少し真剣にやって欲しい(鑑定でも脚本でもどっちでもいいから・・・)。もうひとつ、今回の教訓をこの地球はどのように実行しようとしているのだろうか。その辺りの明確な方向性が全くみつからない。クラトゥが心変わりをした理由も突発的で、そんな「個人愛」みたいなものが「残された希望」なんだというところ全く以って説得力に欠ける。これではトミーリージョーンズの地球探査員とそんなに変わらないじゃないか? 一体最初に集められた科学者たちは何かの役にたったのだろうか? 全てが知りきれトンボで、大風呂敷を広げたところ、何も結論を出せず、後はみんながそれぞれの立場で考えろっていう、昨今のハリウッド映画の悪い部分を全て踏襲してしまったね。

映画だからこれで良いという部分と、映画だからもっと先までやって欲しかった(人類は破滅するが、クラトゥとヘレンだけは残って新しい人類を作り出すって、これじゃあ「復活の日」みたいだなぁ)と、どちらに転んでも中途半端な作品だった。原作を読んでないが、1951年の映画化だから、多分「核戦争」への危惧かなんかだろうと憶測すると、このタイミングでもリメイクは果たして良かったのか? 映画化そのものへのポリシーの無さ心配してしまう。

唯一見応えがあったのがヘレンの師の科学者との数式のシーン。分かり合える者が居たというのはあの場面で説明してくれないと説得力に欠ける。確かに、「愛」というのは地球上における人類が最も誇れる要素であることは疑わないのであるが・・・。


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by turtoone | 2009-01-04 15:34 | 映画(た行)